脱水症状を防ぐためには、喉の渇きなどを目安にこまめに水分を補給することが大切です。しかし、特に子どもや高齢者では喉の渇きのみを目安にするのは危険なため、排尿の回数や尿量、尿の色などにも注意する必要があります。万が一、脱水症状に陥ってしまった場合に備えて、頭痛やふらつき、疲労や肌の乾燥といった脱水症状の兆候や、兆候がみられたときの対処法について理解しておくことも重要です。


口渇だけでなく尿にも注意

脱水は軽度から重度まであり、症状も異なります。重いケースでは命にかかわるので、見逃さないことが大切です。
日常的には、ほとんどの人は食事や軽食とともに飲料をとることで十分な水分を摂取しています。しかし、子どもや高齢者にとって、喉の渇きは必ずしも信頼できる水分補給状態の指標にはなりません。参考となるのは尿の色です。健康な人の場合、通常、尿の色は透明または淡い色になります。一方、脱水症状では琥珀色のような濃い黄色となります。ただ、一部の医薬品やビタミン剤の服用によって尿の色が変わることがあり、この指標だけで100%判断できるものではありません。排尿の回数が少ない場合や尿量が少ない場合も、水分補給が不十分である可能性があります。

軽度の脱水症状でも、身体的・精神的な活動に影響を与え、頭痛や筋肉痛などの不快な身体症状を引き起こすことがあります。初期兆候は、通常は疲労、頭痛、錯乱などが多いのですが、これらは脱水以外でも見られる症状です。軽度の脱水症状の場合、通常は経口補水を行えば回復が可能です。ただし、緊急に積極的な水分補給が必要と思われる場合は、すぐに医療機関にかかるべきです。重度の脱水症状では生命を脅かす可能性があります。

脱水症状は、条件によっては急速に進行する可能性があるため、次のような兆候が見られたら、ただちに涼しいところに移動して水分補給を行うことが重要です。

脱水症状の兆候
・喉の渇き
・口内の渇き、ねばつき
・ふらつき感や頭痛
・疲労感
・集中力の低下
・尿量低下
・涙が出ない
・肌の乾燥

参考文献
Armstrong LE, et al. Urinary indices of hydration status. Int J Sport Nutr. 1994; 4(3): 265-279.