特徴ある多色使いの建築やインスタレーション、プロダクトを
展開していることで知られる建築家・デザイナーのエマニュエル・ムホーさんは、
コカ・コーラ」を飲むと、アイデアや色のイメージが
いろいろと浮かんでくるのだと言います。
だからでしょうか、2013年には「コカ・コーラ」とコラボした
インスタレーションも手掛けました。
そんな「コカ・コーラ」と縁の深いムホーさんに、
この秋、“カラフル気分”で出かけたいお散歩コースや展覧会を教えてもらいました。

語り=エマニュエル・ムホー
構成=柴原聡子


■東京の街こそが美術館

建築を学ぶ学生として初めて東京を訪れたのは、今からちょうど20年前。私は、その風景を見た途端に衝撃を受けました。何百という色がランドスケープを彩っている様子が、本当に美しかったからです。それまで私はフランス国内に住んでいて、家々の屋根や外壁も隙間なく繋がった色調の統一された街の風景が当たり前だと思っていました。それが東京は、電信柱や電線、自動販売機や看板などの色が空間のなかに浮いていて、街の風景をつくっていました。「コカ・コーラ」の自動販売機の赤色も印象的でしたね。
建築家・デザイナーのエマニュエル・ムホーさんがナビゲート。
“心がカラフルになる”東京散歩&展覧会

エマニュエル・ムホーさん
その風景を前にして、それまで色について意識したことさえなかった私は、初めて色を見たかのように感動してしまった。それで、着いたその日に「東京に住もう」と決めたのです。
だから、私にとって東京は、街そのものが作品であり、美術館です。美しく、見るべき場所にあふれ、20年経った今もまったく飽きていません。私のクリエイションは、カラフルな東京の街から得たエモーションを「色」を使って表現するものですし、東京の街そのものがアイデアの宝庫なんです。
建築家・デザイナーのエマニュエル・ムホーさんがナビゲート。
“心がカラフルになる”東京散歩&展覧会

インタビューはムホーさんの仕事場で、「コカ・コーラ」を飲みながら行われた


■東京のお気に入り散策コース

秋は、東京をお散歩するのに一番良い季節。真っ先におすすめしたいお散歩エリアは、私の事務所もある神田・神保町です。古いお寺や伝統的な職人技が光るものを取り扱ったお店がたくさんあって、東京のなかでもとくに歴史が感じられるエリアだから好きです。
このエリアでお気に入りのスポットは、「竹尾 見本帖本店」。紙を売るお店なのにギャラリーのような素敵な空間です。たくさんの紙の見本が見られるようになっていて、目的がなくてもつい寄ってしまいます。
建築家・デザイナーのエマニュエル・ムホーさんがナビゲート。
“心がカラフルになる”東京散歩&展覧会

<店舗情報>
竹尾 見本帖本店
東京都千代田区神田錦町3-18-3
営業時間:10:00-19:00
定休日:土日祝
詳細はこちら→http://www.takeo.co.jp/finder/mihoncho/

二つ目のお気に入りスポットは、建築書の専門書店「南洋堂」です。歴史のある書店で、決して広くはありませんが、古書から新しい本まで建築の本が本当にたくさん揃っています。街並みの写真集もあるし、建築に興味がない人でも楽しめます。
建築家・デザイナーのエマニュエル・ムホーさんがナビゲート。
“心がカラフルになる”東京散歩&展覧会

<店舗情報>
南洋堂書店
東京都千代田区神田神保町1-21
営業時間:10:30-18:30
定休日:日曜・祝祭日
詳細はこちら→http://www.nanyodo.co.jp/


そして、散歩の休憩がてらよく行く三つ目のお気に入りスポットが神田にある近江屋洋菓子店です。初めて訪れたときは、そのインテリアにびっくりしました。レトロだけど美しく、高い天井の室内に椰子の木があって、見たことのないものだったからです。居心地も良いし、お菓子もおいしくておすすめです。
<店舗情報>
近江屋洋菓子店神田店
東京都千代田区神田淡路町2-4
営業時間:月~土 9:00-19:00 日祭日 10:00-17:30(喫茶は17:00まで)
年中無休(年末年始の休業および営業時間は要問い合わせ)
詳細はこちら→http://www.ohmiyayougashiten.co.jp/


二つ目のおすすめのお散歩エリアは、皇居周辺です。大手町や丸の内にある高層ビルのシルエットと、広大な皇居の緑が織り成す独特の風景が好きなんです。三つ目のおすすめお散歩エリアは佃島の辺り。昔ながらの銭湯があるかと思えば、突然高層タワーマンションが現れて不思議です。そして、私が東京に来て初めて訪れた街である池袋もおすすめエリアです。駅の周りのスケール感も丁度良いし、少し歩くとお寺がたくさん出てきて急に静かになる感じも良いんです。