12月1日は映画の日。
実は誰もが知っている名作映画の数々に
コカ・コーラ」が登場しているって知っていますか?
そこで、今回は映画の舞台となった時代の世相に
詳しいコラムニストの泉麻人さんに語ってもらいました。
作品で描かれなかった昭和の時代、
さらには「コカ・コーラ」に関するエピソードも満載です。

企画・構成=RBB TODAY
文=丸田鉄平
写真=竹内けい子泉麻人さん


■『ALWAYS 三丁目の夕日』

泉麻人が語る!日米の名作映画と「コカ・コーラ」で振り返る“懐かし”のあの風景

ALWAYS 三丁目の夕日
Blu-ray&DVD発売中
発売元:小学館/販売元:バップ
(C)2005「ALWAYS 三丁目の夕日」製作委員会
<ストーリー>
東京タワーが未だ建設中の姿を見せ、街を走るのはオート三輪。ハイカラなたばこ屋のキンおばあちゃんは、「新発売のコーラさ」と見せびらかすように瓶をあおる──。

昭和33(1958)年の春、青森から上京してきた星野六子堀北真希)は、夕日町三丁目の自動車修理工場「鈴木オート」に住み込みで働くことに。東京での暮らしは自分が思い描いていたものとは違ったが、温かな鈴木一家に迎えられ、次第に町へと馴染んでいく。

一方、三流少年誌に冒険小説を執筆している茶川竜之介吉岡秀隆)は、酔った勢いのままに引き取り手のいない少年の淳之介須賀健太)を預かってしまう。最初は邪見にしていたものの、彼が自分の小説のファンだと知った竜之介は……。

東京の下町を舞台に繰り広げられる、ノスタルジーにかられる人間ドラマ。シリーズ3作目となる『ALWAYS 三丁目の夕日’64』では、映画の舞台の2年前(1962年)に日本での導入がはじまった「コカ・コーラ」の自動販売機も登場する。

泉麻人さんの思い出~
当時から「コカ・コーラ」は“カッコいい飲み物”だった

『ALWAYS 三丁目の夕日』の舞台になったのは、昭和33年の東京。作中にはこの年に完成する東京タワーが出てくるけど、民放のキー局が出そろったのもこの頃じゃないかな。他にも、長嶋茂雄が巨人軍に入団したり、皇太子殿下美智子様がご婚約されるのもこの年。戦後の復興が終わって、高度経済成長が始まる、その予兆を感じていた時代ですね。

泉麻人が語る!日米の名作映画と「コカ・コーラ」で振り返る“懐かし”のあの風景

少年時代に飲んだ「コカ・コーラ」の記憶を語ってくれた泉さん
一方で「コカ・コーラ」はというと、ちょうど国内での販売が始まった翌年で、まだ知っている人は少なかったんじゃないかな。日本では昔からオレンジジュースやリンゴジュースが人気だったし、明治の終わりからサイダーもあったから、「コカ・コーラ」が広まる下地はできていたんだと思う。でも、映画の舞台は東京タワーのお膝元だから、今でいう麻布や飯倉あたり。外国人の多い地域だし、身近な店で「コカ・コーラ」が売られていても不思議じゃないよね。

泉麻人が語る!日米の名作映画と「コカ・コーラ」で振り返る“懐かし”のあの風景

シリーズ3作目の『ALWAYS 三丁目の夕日 64’』に
登場した「コカ・コーラ」の自動販売機
(c)2012「ALWAYS 三丁目の夕日 '64」製作委員会
シリーズ3作目の『ALWAYS 三丁目の夕日 64’』は、それから6年後が舞台。僕は小学校の低学年だったけど、その頃にはもうハイティーンや20代の若者の間で、「コカ・コーラ」は“カッコいい飲み物”だった。その2年前ぐらいから「コカ・コーラを飲もうよ」ってフレーズのCMがテレビに流れて、それで一気に知名度が上がったよね。僕も草野球の帰りなんかに、酒屋で買って飲んでいたなぁ。

ちなみに、映画に自動販売機が出てくるけど、それを見ればわかるように、当時は「コカ・コーラ」といえば圧倒的に瓶が多かった。もう少し経つと、「コカ・コーラ」と「ファンタ」のオレンジやグレープが入った自動販売機が出てきて、それが東京あたりでは一番多かったんじゃないかな。

<作品情報>
[監督・脚本・VFX]山崎貴
[原作]西岸良平
[エグゼクティブ・プロデューサー]阿部秀司
[エグゼクティブ・プロデューサー]奥田誠治
[キャスト]吉岡秀隆堤真一小雪堀北真希薬師丸ひろ子もたいまさこ三浦友和須賀健太小清水一輝ほか