「東京2020大会成功のために全力を尽くす」(ブレット社長)

ブレット社長 オリンピックのレガシーには、人々に与える「夢」もありますよね。
竹田会長 そう思います。オリンピック・ムーブメントは、街づくりやスポーツ施設といった有形のものだけでなく、夢、スピリットといった無形のレガシーも残してくれます。昨今、日本ばかりでなく、世界中で子どものスポーツ離れが問題になっています。IOCがユースオリンピックを始めた理由はそこにあります。子どもたちがスポーツに夢を持つきっかけを、もっとつくっていかなければいけないと思っています。
ブレット社長 大賛成です。それと同時に、我々は清涼飲料メーカーとして、子どもにも大人にも、心身ともに健康でアクティブなライフスタイルを築いてほしいという気持ちを持っています。私たちが事業展開をする地域社会が健全でなければ、我々のビジネスも健全ではいられません。ですから、たえず社会的な責任を自覚してマーケティングを行っています。その中心にあることの一つがスポーツとアクティヴ・ライフスタイルなのです。
竹田会長 いま我々が行っている仕事は、昨年IOCで採択された「オリンピックアジェンダ2020」という改革案に沿って、開催計画の細部を見直すことです。無駄なコストをかけず、レガシーを残すにはどうすればよいのか? それを突き詰め、2月にIOCに大会基本計画を提出しました。競技施設の見直しも、4月までに決定する予定です。それに則ってこれから5年間、大会準備を進めていきます。その中では、パートナー企業であるコカ・コーラ社の協力も大いに仰ぎたいと思っています。
ブレット社長 東京2020大会の成功のために、我々としてもベストを尽くすことを、この場でお約束します。コカ・コーラ社にはこれまでのオリンピックで蓄積してきた経験と成功モデルがあります。各オリンピックごとに専任のチームを立ち上げるのですが、東京2020大会には、これまでのオリンピックや来年のリオ・オリンピックのノウハウが継承されることになります。世界中の経験や知見を持ち寄り、JOCや組織委員会の方々と密に協力しながら、東京2020大会の盛り上がりをサポートできればと思います。このオリンピックは大震災からの復興のシンボルにもなりうるでしょうし、「おもてなし」の精神と日本の素晴らしい文化を世界に伝えるチャンスでもあると思います。ぜひ一緒に目標を達成しましょう。
竹田会長 心強いお言葉、ありがとうございます。これまでもコカ・コーラ社とはスポーツドリンクの研究など、さまざまな共同作業を行ってきました。多くのアスリート、チームも支援していただいています。スポーツ界とコカ・コーラ社は切っても切れない間柄。今後も未来に向かって、さらに良い関係を築いていきましょう。

コカ・コーラ社社長×JOC会長特別対談
「だから東京にはオリンピックが必要だ!」


たけだ・つねかず(写真右)/1947年11月1日生まれ。東京都出身。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。ミュンヘンオリンピック及びモントリオールオリンピックに日本代表として「馬術 障害飛越」出場。2001年に日本オリンピック委員会(JOC)会長に就任した。国際オリンピック委員会(IOC)委員、国際オリンピック委員会マ-ケティング委員長、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会副会長、も務める。
ティム・ブレット(写真左)/1968年生まれ。91年セント・アンドリュース大学歴史学修士課程修了。同年ザ ギネス グループ入社。95年ウォーカーズ スナック フーズ入社。97年ザ コカ・コーラ カンパニー入社。2011年日本コカ・コーラ(株)副社長就任。13年より同社代表取締役社長。