コートジボワール戦で、ほぼ決まる。 

──確かにここ4年間、海外での日本人の活躍は眼を見張るものがあります。一方で、今回の1次リーグの対戦国はどう見ていますか? 

中山 コンプレックスがなくなったから、戦いが楽になるのかというと、それは話が別です。今回の対戦国を見て、一般の方は、楽だ、よかったと思いがちですよね。特にギリシャからの勝ち点3は「もらったも同然」と考える人も多いと思うんです。グループリーグを突破するには勝ち点5は必要と言われています。3試合をトータルで考えたら、一番強いコロンビアから勝ち点1。他の2試合のどちらかを勝って勝ち点3を取る。そういうプランを考えた時、ギリシャが勝ち点3の目標になるんですけれども、僕はその試合の前、初戦のコートジボワールが肝になると思っています。もし日本がコートジボワール戦を落として、ギリシャがコロンビアと引き分けたとすると、ギリシャは第2戦の日本戦を引き分け狙いでくるはずです。なぜかというと、同じ第2戦のコートジボワール対コロンビアでコートジボワールが負けて第3戦を待たずして決勝トーナメント行きがなくなれば、第3戦のギリシャ対コートジボワールは精神的に消化試合となってギリシャが勝つということも大いにあり得るから。そう考えると、ギリシャは日本戦ではガチガチに守ってきますよね。ギリシャはアジア以上の強豪がひしめく欧州予選の10試合で4失点しかしておらず、相当ディフェンスが固いわけです。それをこじ開けるのは簡単なことではありません。ギリシャのディフェンスをなかなか崩し切れず、前掛かりになっている時のカウンターが一番怖い。実際にギリシャはその戦法で勝ち上がってきています。だからこそ日本は、初戦のコートジボワールが大事。

 コートジボワールだって簡単じゃないですよ。選手は初戦で気合が入っていますし、コートジボワールというチームはアフリカ人の身体能力の高さにフランス式の組織的な戦い方が組み込まれた、“根拠を持った強さ”がある。エースのドログバがやや衰え気味だとしても、今年のアフリカ最優秀選手であるヤヤ・トゥーレもいます。何はともあれ点を取らなければ勝ちはないわけですから、成長した日本の得点力に期待したいですね。あとは、アフリカのお家芸、サッカー協会から選手に支払われる報奨金額に関する揉め事を期待したい(笑)。そこで選手のモチベーションが下がってくれたら・・・・・・(笑)。

 冗談はさておき、いろいろ考えると、すごく大変なリーグに思えてきませんか? 決して楽観視してはいけません。逆になって考えてみてください。ヨーロッパ、南米、アフリカのチームからすれば、「お、日本と一緒だ。ラッキー」と思っているはずなんですよ。

Coca-Cola Journey独占インタビュー
中山雅史が占う
2014 FIFAワールドカップブラジル大会

──よく聞かれていると思いますが、優勝国はどこだと思いますか? 

中山 ブラジルです。 

──それは自国開催だからですか? 

中山 昨年のコンフェデレーションズカップでは、ものすごい技術を持っている選手たちが、サボらずにひたむきにプレーし続けていましたよね。オフェンスもディフェンスも最後まで走っていた。上手くて強くてひたむき。そんなブラジル、かつて観たことがなかったし、それをやられたら穴がないじゃないですか。予選が免除されていたためにテストゲームを繰り返し、問題点一つひとつを解決した上でのコンフェデ杯決勝戦。細かなパスワークでボールを保持し続け、どこからでも攻められる状態を保つ世界一の強豪スペインに対して、ブラジルは正確でしっかりしたチェックをする強さを見せました。ボールポゼッション率ではスペインが勝っていたかもしれませんが、ここぞというところを抑え、チャンスに鋭く牙を向くところがブラジルにはあった。結果、3-0でブラジルの完勝です。そんなブラジル、相手は恐いですよ。そのように考えるとFIFAランキングもいい加減なものですよね。だって去年のある時期、ブラジルは22位でしたからね。

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