諸橋さんは、要所要所で学生を集めては質問を投げかけた。「雪の中にぽっかり穴が開いているけれど、穴の底を流れている水の正体は何だと思う?」。学生からは「川の水」「温泉」などの答えが返ってきたが、正解は伏流水。諸橋さんが、伏流水は川の水よりも温度が高く、伏流水が湧き出しているところではさまざまな水生生物が越冬していることを説明すると、すかさずスタッフのひとりが伏流水に温度計を差し込んだ。

 参加者のひとりで東海大学人間環境学科2年生の金子聖弥さん(20)に感想を聞いた。

 「私はほとんど雪の降らない神奈川県小田原市の出身なので、スノーシューで雪の里山を歩くなんて初めての経験でした。事前の講義でいろいろと勉強してきたつもりですが、実際に雪の里山を体験してみて、雪ってこんなに柔らかいんだって感動しました」

POWER OF COMMUNITY
わたしたちの地域とコカ・コーラの「未来志向」な関係
第5回 次世代人材育成のために蘇った学校

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 このような若者たちが、栗山町での感動体験をそれぞれのフィールドに持ち帰って環境保護活動を実践し、その成果を携えてふたたび栗山町に集まり意見の交換を重ねていく。その積み重ねはやがて、日本のみならず、世界の環境を守り育てることに貢献していくことになるだろう。

 10年後、いや、100年後の栗山町の姿が、楽しみである。



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