新年度が始まってはや4ヵ月、夏休みシーズンがやってきました。
長期休暇を機に、これまでのキャリアを振り返る方も多いことでしょう。

今回は3人の優秀な若手プロフェッショナルにインタビューを行い、
新社会人が直面する課題、キャリアに関する悩み、
そしてビジネス界を席巻する秘訣について、
アドバイスをお願いしました。

本記事に登場するノーラ・ワインスタインスティーブン・オリカラ
リンジー・ハイドの共通点は、
かつてコカ・コーラ スカラーズ・ファウンデーションの奨学生だったこと。
1989年に米国で設立されたこの奨学金財団は、
優秀な若者の学業を支援するにとどまらず、
彼らが社会の中で活躍し、
世界をより良い場所に変えていくためのキャリア支援を続けています。


文=メラニー・クラマー


■ 賢人一人目。ノーラ・ワインスタインTwitter, Inc.

 「間違っているように見える道が、正しい方向に導いてくれることも」

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ノーラ・ワインスタイン


──現在の仕事の内容を教えてください。

ノーラTwitter, Inc.でエグゼクティブ・エンゲージメント部門のトップを務めています。私の役割はTwitterというブランドの価値を伝えることと、影響力を持つユーザーとの関係構築です。世界中のビジネスリーダーを対象に、Twitterというプラットフォームの力をフルに活用してもらうための手助けをしています。また、Twitter本社で企業幹部向けの会社説明会や見学ツアーを運営しています。

──若い社会人に向けて、キャリアを考える上でのアドバイスはありますか?

ノーラ覚えておいてほしいのは、間違っているように見える道が、最終的には正しい方向に導いてくれることもあるということです。私は学生時代、雑誌の編集者を志していました。しかし卒業後には出版分野での人材募集が限られていたため、当時まだ新しかったオンラインジャーナリズムの世界に飛び込んだんです。今ではそうして良かったと思っています。記事の下調べをしたりコーヒーを淹れたりする代わりに、私はファッションウィークの現場の最前線に送り込まれ、ハリウッドのあらゆる授賞式の舞台裏を訪れるなど、メディア界を内側から報道するチャンスに恵まれたのです。

その後、『モードメディア』(以前の『グラムメディア』:アメリカ発の女性向け広告サイト)の編集長に就任し、コンテンツ制作や複数のプラットフォームを統括してキュレーションしました。結果的には、この仕事がTwitter, Inc.への入社につながったんです。デジタルメディアは、かつてジャーナリストには不人気な分野でしたが、早くからこの世界で働くことができて幸運だったと思っています。

──社会人になったばかりの頃に、企業社会の中で苦労したことはありましたか?

ノーラリーダーが仕事をするうえで大切にしなければならないことは、ベンチャー精神と革新性だと思っています。一緒に働きたいと思うリーダーは、賢明で思慮深く、戦略的なリスクを取ることができる人。そして新しい考えを受け入れ、クリエイティブな方法で新技術を活用する人なのです。

駆け出しの頃には、もっと伝統のある会社やメディアで働くこともありました。ただしそのような環境では物事の進め方が硬直的で、私にとっては閉塞感があり、ビジネスパーソンとしての可能性を十分に発揮できないと感じたこともありました。

──新社会人に向けて、最初の仕事で成功するためのアドバイスをお願いします。

ノーラ自分の肩書にとらわれず、担当する仕事に責任感と誇りを持ちましょう。「それは私の仕事じゃありません」なんて決して言わずに、巡ってきた機会をつかみ、キチンと仕事をすることです。新しい課題や役割は、キャリアを加速させるチャンスです。

6年前に『グラムメディア』に入社したとき、創業者の一人であるダイアナ・マリンズからこんな言葉で迎えられました。「あなたの仕事をしてください。それをうまくやってください。でも自分のいる車線から外れてはいけないなんて思わないように」と。彼女の言葉は、私が社内のさまざまな部署と積極的に関わっていくきっかけとなりました。そのおかげで私は編集以外にも、事業開発、オペレーション、営業、マーケティングといった分野に対する理解を深め、社会人としての成長度合いを加速させることができたのです。


■ 賢人二人目。スティーブン・オリカラ(Millennial Action Project 共同創業者)

「大きな使命のために、全てのエネルギーをつぎ込もう」

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スティーブン・オリカラ


──ご自身の仕事と、Millennial Action Project(MAP)について教えてください。

スティーブン2012年に、数人の仲間とMAPを立ち上げました。MAPは若手の政治家をはじめとする各界のリーダーが派閥を超えて連携する動きを活性化させるための非営利団体です。私は戦略決定、プログラム策定、事業開発の全てを統括しています。

──現在の立場にたどり着くまでに、どのようなスキルや資質が役立ちましたか?

スティーブン政治改革にかかわる前はミュージシャンをやっていたんです。音楽、中でもジャズを通して、即興演奏の技術を身につけました。即興力は、起業家が持つべき最も重要なスキルの一つだと思います。臨機応変に手元の資源を活用して、真に意味のある特別なものをつくり出すことが求められるからです。

同様に大事なのが、パフォーマンス力です。リーダーには、ビジネスの成否を分けるような重要な交渉局面がいくつか訪れます。そのような場面ではリーダー自らが輝かなければならないわけですが、圧倒的な印象を残すため、長年のステージパフォーマンスの経験を活かすように心がけています。

──起業を志す若者は、大学を卒業してすぐに組織を立ち上げるべきでしょうか。それとも、まずは他の組織で働くことをおすすめしますか?

スティーブンそれは人によって異なると思います。どちらの道も貴重な経験になり得ますが、卒業してすぐにゼロから起業した場合、成功できるのはごく一部の恵まれた環境と性格を有する人に限られるでしょう。非常に強い執念と使命感、そして困難にも貪欲に立ち向かう並外れた意志力が求められるからです。卒業後にすぐ起業することを考えている人には、共同創業者と一緒に取り組むことをおすすめします。あなたと一緒に、全ての時間をつぎ込んでそのプロジェクトに飛び込んでくれるような共同創業者と手を組むのです。

──充実した人生を送るためのアドバイスはありますか?

スティーブン自分の使命を見つけましょう。自分には大き過ぎるというくらい大きな使命を見つけて、その実現のために、自分が持つ全てのエネルギーと資源をつぎ込むのです。それは簡単な道のりではありません。短期的には多くのことを犠牲にする必要も出てくるでしょう。しかし、私たちはこの地球に何を残すことができるかを考えるべきではないでしょうか。