──「コカ・コーラ」グッズを買うとき、自分の中でルールのようなものはあったんですか?

下山 「欲しい!」と思ったときに手に入れる。これに尽きます。グッズ集めは一期一会ですから。ただ、「コカ・コーラ」グッズの多くはノベルティ。つまり市販されていないんです。市販されているものであれば、ある程度の数が流通しているので手に入れやすいんですけど、ノベルティはそうはいかない。だから、コレクターのネットワークを利用したり、オークションに参加したりと、テクニックを使う必要があるんです。

キャプテンサンタ」の別荘には、サンタクロースと「コカ・コーラ」が似合います


──現在持っているグッズの中でお気に入りはありますか?

下山 これはよく聞かれる質問です(笑)。で、結論からいうと、僕にとっては全部がお気に入りで一つひとつに思い入れがあるから優劣はつけられない。「この中でもっとも珍しいものは?」といった質問もよくされるのですが、あまりそういうことにも興味がないから答えられない。友人が訪ねてきたときに「これは珍しい!」と驚かれることはしょっちゅうあるんですが、基本的には自分が楽しめればそれでいいと思っているんです。

──ここまで数が増えると管理も大変そうですね。

下山 自分が所有しているグッズはすべて頭の中にインプットされているので、どこに何があるかは把握してますね。自宅、別荘、会社、お台場のお店など、いろんなところに分散させてます。

──家族の理解がないと難しいですね。

下山 妻や子どもたちはまったく興味がないみたいです。ただ、子どもたちが小さいころは「家の中に置かないで!」と妻に言われていました。壊したりするとまずい、と思っていたみたいですよ。

 

■「コカ・コーラ」は「Like」じゃなくて「Love」

──今でもグッズは集め続けているのですか?

下山 最近はだいぶ落ち着きましたね。毎年クリスマスシーズンはハワイに滞在しているのですが、そのときにクリスマスバージョンの「コカ・コーラ」をワンケース買うぐらいでしょうか。



さまざまなパッケージの「コカ・コーラ」。これでもまだほんの一部

 

──下山さんにとって、「コカ・コーラ」はどのような存在なのでしょう?

下山 大好きなアメリカを感じられるもの。それが僕にとっての「コカ・コーラ」で、「Like」じゃなくて「Love」なんです。当時からきっと世の中の多くの人にとっても「コカ・コーラ」はカッコいい存在だったはず。だからこそ、ここまでのブランドになったんじゃないですかね。一つの飲みものが世界を制するなんて、本当にすごいことですから。ただの飲みものではなく、ファッション性を兼ね備えた一つの象徴だと言えるかもしれません。

──今後の予定や次の目標があれば教えてください。

下山 「下山さんはいろんなファッションブランドで成功していてすごいですね!」とか「やり手ですね」と言われるんですが、実はそういう自覚はまったくないんです。僕は来年で70歳になりますが、いろんな人とのつながりや応援のおかげで、今日の僕がある。先日、友人に「下山さんはいくつになっても、好きなものや人との関わり方がブレれないですね」と言われたのですが、これこそが僕の強みだったのかもしれません。これまでたくさんの人に支えてもらったことへの恩返しの意味も込めて、これまで築いてきたブランドをもっともっと輝かせていきたいですね。


失礼ながら、お話を伺うまで、下山さんは何のご苦労もなくビジネスをスタートさせたとばかり思っていた。しかし実際には、ご実家の家業が傾き、母親を助けたい一心で故郷から上京。婦人服メーカーで働きながら仕送りをして、その後ビジネスを立ち上げて成功したということを知った。

インタビュー中も、常に周りへの気配りを忘れない下山さん。年齢を感じさせないバイタリティの持ち主で、その場にいるだけで周囲がパッと明るくなるような、カリスマ性を持った人物だった。

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