文=エイミー・ゴールドワッサー

ロンドン発、カルト的人気のデザイナー

英国のファッションデザイナー、ソフィア・ウェブスターが自身のブランドを立ち上げたのは2013年のこと。力強さを感じさせる花や蝶、大胆なリップ柄がプリントされたハイヒール、膝上のカットアウトブーツなど、ポップなモチーフや原色を多用し、ガーリーでありながらパンチの効いた彼女のアイテムは、多くのファッションリーダーを夢中にさせています。彼女のファンには、リアーナジェニファー・ローレンスサラ・ジェシカ・パーカークロエ・グレース・モレッツなど、自己主張の強いファッションや遊び心のあるファッションを愛するセレブたちが名を連ねています。

sophia-article-1
英国人デザイナーのソフィア・ウェブスター

ウェブスターが靴のデザイナーになろうと考え始めたのは、最初に通っていた大学の基礎課程で芸術を学んでいたころでした。「静物画を描いていたとき、他の何を描くことよりも靴を描くことを楽しんでいる自分に気づきました」と彼女は言います。
その後、業界トップクラスの名門校であるコードウェイナーズ・カレッジの専門課程で靴のデザインを専攻したウェブスターは、同カレッジを卒業後、ロイヤル・カレッジ・オブ・アートRCA)で修士号を取得しました。
RCAを卒業した直後から、ウェブスターの鮮やかなフットワークが始まります。彼女はまず、著名な靴デザイナーであるニコラス・カークウッドのアシスタントとして働き始めます。そして2年後には自分自身のブランドを立ち上げ、衝撃的なほど独創性の溢れる製品を次々に発表して、一躍ファッション界の寵児となったのです。ウェブスターは今年、ブリティッシュ・ファッション・カウンシルが優秀なデザイナーを表彰する「ヴォーグ・ファッション・ファンド・アワード」にノミネートされました。

コカ・コーラ」とのコラボレーションが実現

ソフィア・ウェブスターの最新作は、「コカ・コーラ」とコラボした限定コレクションです。彼女自身の言葉を借りれば、「『コカ・コーラ』ロゴがプリントされたハイヒールやバッグ」を展開するほか、吹き出し形のクラッチバッグなど同ブランドを代表する4つの定番アイテムにも「よく見ると分かる、細部のこだわり」を忍ばせています。
ザ コカ・コーラ カンパニー(米国本社)でグローバルライセンシングの担当役員を務めるマーサ・シュローダーは、今回のコレクションについてこう語っています。
「私たちは、ソフィアとのコラボレーションで生まれた『コカ・コーラ』コレクションに感激しています。独自の美的感覚とひねりの効いたデザインに見られるように、彼女は驚くべき才能を持ったデザイナーです。『コカ・コーラ』ボトル100周年と、ソフィア・ウェブスターとのコラボレーションがともに実現した今年は、当社ブランドの歴史の中の新たな一章となりますね」。
*「『コカ・コーラ』xソフィア・ウェブスター」限定コレクションは、2015年秋冬コレクションと同時に発表され、9月に店頭やオンラインショップで発売されます。

インタビュー:ソフィア・ウェブスター、ブランドを語る

──ご自身のデザインを一言で表現してください。
ソフィア: 楽しく、カラフルで、フェミニン。
──デザインするのは自分自身のためですか? 見た人が思わず微笑んでしまうような遊び心のある要素は、どのように取り入れているのでしょうか?
ソフィア:もちろん、一部のアイテムは自分のためにデザインしています。でも、誰もが気に入るアイテムを見つけられるように、デザインを考えるときには複数の異なる女性像を念頭に置いています。たとえば、ブランドのラインナップの中で最もカラフルで個性的なアイテムに惹かれる女性の期待に応えたいと思う一方で、同時に、クラシックなスタイルを好む女性に向けた商品づくりもしています。また、私自身の生活の変化とともに、靴に求めるものも変わってきています。現在は母親として忙しい日々を送っているので、デザインの仕事を始めたばかりの頃とは違うものも選ぶようになっています。
──ブランドの代表的なパターンやデザインについての話を聞かせてください。
ソフィア:私がパターンとデザインをいかに重視しているか、各アイテムを見ればお分かりいただけると思います。たとえば「リコ」のシリーズには民族調のデザインを取り入れていますし、繊細な蝶の羽のモチーフはラインナップに繰り返し登場しています。それから、毎シーズン新しい色使いや素材を取り入れる核となる代表的なアイテムがあります。たとえば、「ココ」は定番の無地のパンプスで、幅広い色を展開しています。
──「コカ・コーラ」とのコラボレーションに取り組む決め手となったのは、どのような点ですか?
ソフィア:「コカ・コーラ」というブランドは、私のインスピレーションを刺激する豊かな歴史を持っているので、そこに飛び込むことができるなんて最高だと思いました。それから、今年は「コカ・コーラ」ボトルの100周年ですね。時を超えて愛され続ける「コカ・コーラ」の普遍性に惹かれますし、何事も楽しもうというコカ・コーラ社のポジティブなメッセージにも親しみを感じます。
──自分自身を英国的なデザイナーだと思いますか? そうだとしたら、どのような点でそう感じますか?
ソフィア:英国は若い才能の価値を認めてくれる社会だと思います。そのおかげで私のようなデザイナーに素晴らしいチャンスが巡ってくるので、その点で答えは「イエス」ですね。一方、ロンドンは非常に多様性に満ちた都市ですから、現代の英国の強みは人々に広い視野をもたらしてくれることではないかと思います。
──ご自身の作品が、辛辣なファッションエディターやブロガー、目の肥えた消費者をも虜にしているのはなぜだと思いますか?
ソフィア:私が自分の仕事に対して感じている愛が、製品を通して伝われば良いなと思っています。また、お客様に納得してもらえる価格設定も私にとっては大切なポイントです。デザイナーブランドというカテゴリの中でそれを実現できるように努めています。
──デザイナーとしての長期的な目標を教えてください。
ソフィア:今やっていることがあまりにも楽しいし、短期間で多くのことを成し遂げてきたことで、これから先、何が流行るのかを考える暇もないくらい忙しくしています。2013年に、ブリティッシュ・ファッション・アワードで新進アクセサリーデザイナー賞をもらえたのは、私にとって素晴らしい体験でした。いつかそれに続いて、ベストアクセサリーデザイナー賞も勝ち取りたいですね。
──今後予定している仕事について、何か教えていただけますか?
ソフィア:引き続き、靴やバッグのラインナップを充実させていきます。それから最近、コレクションにスニーカーと子供向けの「ソフィア・ウェブスター ミニ」が加わりました。これらの製品の展開も楽しみです。今後数シーズンで何が出てくるか注目していてくださいね。

Slide show:スライドショー:「『コカ・コーラ』xソフィア・ウェブスター」限定コレクション ※写真下の〇をクリックしていただくと写真をご覧いただけます。