「『コーク』とは『コカ・コーラ』のことですよ」と呼びかける広告

文=コカ・コーラ ジャーニー編集部

■銀髪の少年「スプライト・ボーイ」に与えられた使命

1940年代前半の「コカ・コーラ」広告には、いたずらっぽい目をした妖精のような男の子のキャラクターがたびたび登場しています。彼の名前は「スプライト・ボーイ」。レモンライム味の炭酸飲料「スプライト」にちなんでつけられた名前なのだろうと誤解されることも多いのですが、実際には、二者の間に直接のつながりはありません(ザ コカ・コーラ カンパニー<米国本社>が炭酸飲料の『スプライト』を発売したのは1961年で、このころには『スプライト・ボーイ』は既に広告に使われなくなっていました)。「スプライト」とはもともと“妖精”を意味する英語で、キャラクターの名前は単純に“妖精の男の子”という意味だった、というのが実情です。

スプライト・ボーイ」が生まれた理由は、ザ コカ・コーラ カンパニーが当時悩まされていたある問題を解決するためでした。問題というのは、「コカ・コーラ」というれっきとした製品名があるのにも関わらず、「コーク」という愛称が消費者の間で広く使われるようになっていたこと。

始めのうち、ザ コカ・コーラ カンパニーは別の製品であると誤解されかねない「コーク」という呼称の使用を控えるよう呼び掛けていましたが、効果はほとんどありませんでした。そこで、ザ コカ・コーラ カンパニーは方針を変え、「コーク」=「コカ・コーラ」であるということを、自らアピールすることにしたのです。1941年6月に、「コカ・コーラ」の雑誌広告で「コーク」という愛称を初めて使用し、「コーク」と「コカ・コーラ」が同一の製品であることを強調したキャンペーンを展開していきました。そのメッセージを伝えるキャラクターとして誕生したのが、「スプライト・ボーイ」です。

それでは、広告や絵画の中での「スプライト・ボーイ」の活躍ぶりをご覧に入れましょう。

「いらっしゃい、『コーク』をどうぞ!」と呼びかける「スプライト・ボーイ

 

コカ・コーラ」ボトルの6本パックを家庭に勧める1943年の広告。
カートンの側面には「コーク」の文字が

 

雪の中から「スプライト・ボーイ」が現れた。
1948年の広告

 

数多くの「コカ・コーラ」広告のイラストを手掛けた画家、
ハッドン・サンドブロムによる油彩画

 

スプライト・ボーイ」がサンタクロースと共演した
ハッドン・サンドブロムの作品

 

1950年にギフト券2枚とセットで配布されたバースデーカード