文=アシュリー・カラハン


■お宝グッズを集めるには、コツがある!

コカ・コーラ社は1世紀以上の会社の歴史を通じて、限定ボトル、トレイ、栓抜き、ミニカー、カレンダー、看板など、無数の販促グッズや記念グッズを世に送り出し、それらは人々の思い出や過ぎ去った時代を象徴するものとして愛されてきました。並行して、レトロな味わいの「コカ・コーラ」グッズの希少性は年を追うごとに高まり、現在では驚くような高値で取引されるようになっています。そして、希少性の魅力が魔力となって、「コカ・コーラ」グッズの収集が生涯の趣味となってしまった人も現れているのです。

たとえば、1974年に設立された「コカ・コーラ」 コレクターズクラブは、「コカ・コーラ社に関連する製品の保存と収集の促進」を目的とする独立した非営利団体です。この団体は欧米を中心に40以上の支部を有し、地域ごとに定期イベントを開催しているほか、ウェブサイト上では、会員たちが「コカ・コーラ」グッズの話題でいつも盛り上がっています。


コカ・コーラ社の社員もコレクター

コカ・コーラ社の社員であれば、「コカ・コーラ」ボトルのコレクターにならない方が難しいかもしれません。アトランタにあるザ コカ・コーラ カンパニー(米国本社)のオフィスを歩いていると、各社員のデスクにきちんと並べられた「コカ・コーラ」ボトルが目に入ってきます。机上の「コカ・コーラ」ボトルの数の多さは、その社員の勤続年数の長さを表しているようです。社外のコレクターとは異なり、コカ・コーラ社社員がボトルを集める動機は、自分が関わったプロジェクトやイベントの目標達成の記念のためであることが多いのです。

では、無数の「コカ・コーラ」グッズと大勢のコレクターが存在する中で、自分もグッズを集めたいという人はどこから始めればよいのでしょうか? その答えを得るべく、私たちは米国本社のヘリテージ・コミュニケーション担当バイスプレジデントを務めるフィル・ムーニーに助言を求めました。ムーニーコカ・コーラ社での35年のキャリアを通じて、アーカイブ庫(歴代の『コカ・コーラ』広告や関連グッズを保管する本社内の施設)の管理を担当しており、“コレクターズグッズの歩く百科事典”とでもいうべき知識豊富な存在です。そんな彼が、今回、コレクション初心者のための4つの心得を教えてくれました。

<心得その1:グッズの価値を学ぶこと>
「まずはグッズのおおよその市場価値をつかみましょう」(ムーニー)。ムーニーおすすめの参考書籍『アラン・ペトレッティの「コカ・コーラ」コレクター価格ガイド』には、新品の状態であれば3万7,000ドルの値のつくトレイが、保存状態が悪ければ1ドルでしか売れない場合もある、といった衝撃的な事実が書かれています。

コカ・コーラ」グッズの市場価値を知るもう一つの手段として、オンラインショッピングサイトのイーベイeBay)があります。「コカ・コーラ」というキーワードを検索してみるだけで、何万件もの結果が表示されるはずです。eBayではフォローしたいアイテムのアラートを作成することもできます。

そして市場価値の最も効果的な学び方は、コレクター仲間から情報収集をすることです。経験豊富なコレクターとは、オークション、グッズ交換会、フリーマーケットなどのイベントで会えることもあります。身近にコレクターの組織やイベントの開催予定がないか確認してみるのも良いでしょう。
“いいね!”と言われる
「コカ・コーラ」グッズコレクターになるために必要な
4つの心得

ムーニーの勤続35周年を祝い、
コカ・コーラ社から贈られたボストンレッドソックスの本拠地
フェンウェイ・パーク100周年ボトル」。
フレームはレッドソックスの選手全員のサイン入り


<心得その2:特定の分野に注力して集めること>
ムーニーの第2のアドバイスは、自分が最も興味をそそられる分野を見定めることだそうです。「グッズを何もかも集めることは不可能ですが、分野ごとにさまざまな形やサイズ、色のグッズがありますから、その分野に特化したコレクターになることはできます」と彼は言います。ムーニーが交流しているコレクターの中には、文房具だけ、あるいはパンフレットやマニュアルのような印刷物だけを集めている人もいるそうです。

もちろん、コレクションの対象を急いで絞り込む必要はありません。自分が本当に好きなものを見極めるために、十分な時間をかけると良いでしょう。「手ごろなアイテムとしては、タイピンやコイン皿があります。これらは小さくて飾りやすいうえに、近年値下がり傾向にあるので手に入れやすくなっています。立体感のあるトレイや、視覚的にインパクトのあるカレンダーやポスターも良いですね。とにかく、自分の心を捉えるものを早めに認識しておくと、その後の収集がしやすくなりますよ」とムーニーは言います。

コカ・コーラ」ボトルをコレクションの対象に決めた場合、集めたいのはアルミ製かガラス製か記念ボトルか、それとも、アンティークボトルか。さらには、記念ボトルの中でもオリンピックなど大型イベントの限定ボトルなのか、「コカ・コーラ」の歴史にまつわる記念ボトルなのか、もう一歩考えを進めてみましょう。コレクターによっては、スポーツイベントに関連するボトル、マクドナルドウェンディーズの限定ボトル、あるいは米国大統領就任など政治的な出来事の記念ボトルだけを集める人もいます。まずはどんな選択肢があるのかを学ぶところから始めるのが、正しい入り方と言えそうです。
“いいね!”と言われる
「コカ・コーラ」グッズコレクターになるために必要な
4つの心得

ネイサン・ディール ジョージア州知事就任を記念してつくられた「コカ・コーラ」ボトル

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