中山雅史さんの檄と生徒が流した涙


 ここで触れておかなければならないことがある。順風満帆のように見える「コカ・コーラ FIFA ワールドカップ トロフィーツアー」の道程。だが、そこには小さな波風もあった。そんな波風を感じたとき、率先して生徒たちのモチベーションを高めてくれた存在があった。それは、プロジェクト会議に参加するため、何度も高田高校に通い続けた中山雅史さんだった。
 「やるのは君たちだ。君たちの思いが周りに伝わらないと、このイベントは成功しないよ!」という中山さんの言葉と熱い思いが生徒たちのハートにストレート響き、生徒たちは一枚岩になれた。

 地域住民2000人以上が訪れ、笑顔に包まれたイベントは大成功に終わったと言っていいだろう。高田小学校の校庭ではサッカーの試合が行われ、わが子の雄姿を見るため、カメラを持ったたくさんの親御さんが訪れた。また、同じ校庭で、お母さんたちや子どもたちが満面の笑顔でチャオチャオ踊りを披露した。踊りを見ていた戸羽太市長や久保田崇副市長、元Jリーグ選手の名良橋晃さん、さらには、FIFAアンバサダーのクリスティアン・カランブーさんらも、お母さんたちに誘われて一緒に踊っていた。

WORLD CUP TROPHY HAS COME TO RIKUZENTAKATA.
—— 高田高校の校長先生が見た「トロフィーツアー」

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—— 高田高校の校長先生が見た「トロフィーツアー」

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—— 高田高校の校長先生が見た「トロフィーツアー」

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—— 高田高校の校長先生が見た「トロフィーツアー」

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—— 高田高校の校長先生が見た「トロフィーツアー」

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—— 高田高校の校長先生が見た「トロフィーツアー」

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—— 高田高校の校長先生が見た「トロフィーツアー」

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—— 高田高校の校長先生が見た「トロフィーツアー」

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—— 高田高校の校長先生が見た「トロフィーツアー」

3年前、瓦礫で埋まった小学校が、この日は笑顔で埋まった。


 イベント終了後、緊張が解けたのだろうか、コアメンバーの生徒たちの目からは、自然と涙が溢れていた。その姿を見た中山さんも目を赤くし、生徒一人ひとりを無言で強く抱きしめた。中山さんは、イベント冒頭の挨拶で、「このイベントが成功するかどうかは、生徒一人ひとりの気持ちにかかっている」と話していたが、イベントの成否は、生徒を抱きしめる中山さんの姿が、すべてを物語っていた。

WORLD CUP TROPHY HAS COME TO RIKUZENTAKATA.
—— 高田高校の校長先生が見た「トロフィーツアー」

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—— 高田高校の校長先生が見た「トロフィーツアー」

全プログラム終了と共に感極まって泣き崩れるコアメンバーの生徒たちを、
中山雅史さんは黙って抱きしめた。


 「この半年間の経験は、生徒にとって大きな財産となった。生徒が自主的に考える力を身に付けられたし、地域に元気を与えることができた」と、横田校長は目を細める。そして、「この歳になって改めて生徒が成長する力、そして、人がつながる力の存在を目の当たりにし、驚かされた。このイベントを通して、生徒たちに頼もしさを感じた。みんなのイキイキした姿を見ていると、東北はまだまだ元気になれるはずだと実感しました」と胸を張った。
 
 インタビューを終えたときの横田校長先生の顔は、次世代に希望を見出した晴れやかな表情をしていた。

WORLD CUP TROPHY HAS COME TO RIKUZENTAKATA.
—— 高田高校の校長先生が見た「トロフィーツアー」


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