■「ここは、古くて新しい場所なんだ」

現在では、ハイビジョンのデジタルプロジェクターや高品質のサウンドシステムなど、最新の設備が多くのドライブインシアターに導入されていますが、スナックバーのメニューだけは、ほぼ当時のまま残っています。1934年に開業したペンシルバニア州の「シャンクワイラーズ」は、アメリカで最も古くから営業を続けているドライブインシアターですが、ここではハンバーガー、ホットドッグ、キャンディ、ポップコーンなど、昔ながらの定番商品を味わうことができます。
妻のスーザンと一緒にシアターを運営している「シャンクワイラーズ」のオーナー、ポール・ゲッシンジャーはこのように語ります。「うちのベストセラーはおそらく、ポップコーンと『コカ・コーラ』ですね」。
ザ コカ・コーラ カンパニーライアンにとって、ドライブインシアターはボウリング場と同じように、モダンでありながら懐かしい感覚をもたらしてくれる場所です。ライアン自身にも、子供の頃家族と一緒にアトランタの「スターライト・ドライブイン」を訪れた思い出があります。「すごくレトロですが、不思議とあらゆる世代が惹きつけられる場所なんですよね」と彼は言います。

■今、訪れるべきアメリカの老舗ドライブインシアターTOP5

全米ドライブインシアター協会(UDITOA)によると、ドライブインシアターの最盛期は1958年。この頃は4000以上のシアターが営業されていました。しかしその多くは、土地価格の上昇による固定費負担の増加、そして家庭用ビデオなどの普及に押され、1980年代に閉館していきました。現在では、アメリカとプエルトリコを合わせて348のシアターだけが営業されており、ニューヨーク州、ペンシルバニア州、オハイオ州に最も集中しています。
それらの中から、5カ所の老舗ドライブインシアターをご紹介しましょう。星空の下で映画鑑賞をしながら、古き良きアメリカを味わってみるのも良いかもしれません。
1. 「シャンクワイラーズ」 (ペンシルバニア州オアフィールド)
アメリカ最古のドライブインシアターは、今年で営業81年目を迎えます。オーナーのポール・ゲッシンジャーは1971年に映写技師として入社し、1984年にシアターの資産を買い取って妻のスーザンとともに経営を始めました。近年になってデジタルプロジェクターや最新の音響機器を導入しましたが、スナックバーには昔ながらのホットドッグやバターを使ったポップコーン、よく冷えたルートビアなどを取りそろえています。
2. 「フォーティーナイナー・ドライブイン」 (インディアナ州バルパライソ)
開業した年(1949年)にちなんで名づけられた「フォーティーナイナー」はアメリカ中西部に位置し、スティーブ・コッテンマイク・コッテンの兄弟が所有するドライブインシアターです。上映前に広い芝生でサッカーを楽しむことができるから、家族連れにもお勧め。ちなみに、バルパライソはポップコーンのブランド「オービル」発祥の地で、毎年ポップコーンフェスティバルが開催されています。
3. 「スターライト・ドライブイン」 (ジョージア州アトランタ)
「スターライト・ドライブイン」は、アトランタ市の中心街の南に位置する丘の上にあります。緑豊かな場所で、早めに来てバーベキューを楽しむのが常連客の過ごし方だとか。スクリーンは4カ所あり、最新のヒット映画とB級映画やホラー映画を取り混ぜたラインアップが特徴。また、ドライブインシアターとしては珍しく、年中無休で営業しています。
4. 「デルシー・ドライブイン」 (ニュージャージー州バインランド)
「デルシー・ドライブイン」はニュージャージー州唯一のドライブインシアターで、2カ所のスクリーンでは2本立て(ときには3本立て)で映画が上映されています。スナックメニューも盛りだくさんで、シュリンプケバブ、アスパラガス炒め、プルドポークのサンドイッチなど、特徴的なラインアップ。開業したのは1949年ですが、1987年に一旦閉鎖され、2004年に営業を再開しました。緩やかに傾斜した駐車スペースがありますが、観客の多くは毛布やデッキチェアを持ち込んで、星空の下で映画を楽しみます。
5. 「ウェルフリート・ドライブイン」 (マサチューセッツ州ウェルフリート)
ケープコッド唯一のドライブインシアターである「ウェルフリート」は、夏季無休で新作映画を上映します。敷地内にはミニゴルフや遊具で遊べる公園もあり、バー・グリルではピザ、ミルクシェーク、自家製オニオンリングなどを買うことができます。