運動には、健康を脅かすリスクを低下させ、長期的に良好な健康状態を維持する効果があります。

米国疾病予防管理センター(Centers for Disease Control:CDC)によると、運動が健康に与えるメリットは、運動によるけがなどのリスクを大きく上回るとされます。運動を行うことで、年齢、人種、体型や体格にかかわらず、心臓病やがんなどによる早期死亡リスクが低下することが科学的に証明されています。

定期的な運動は、さまざまな疾病や健康状態のリスクを減らし、QOL(生活の質)全般の向上に寄与することが、研究から明らかになっています。運動による長期的な健康へのメリットとして、以下のことが挙げられます。

1. 若年死のリスクの低減
2. 心臓病による死亡リスクの低減
3. 糖尿病の発症リスクの低減
4. 高血圧症の発症リスクの低減
5. 高血圧症患者の血圧低下効果
6. 大腸がんの発症リスクの低減
7. 抑うつ症や不安感の軽減
8. 体重管理
9. 健康な骨や筋肉、関節の形成および維持
10. 高齢者の身体を丈夫にする効果および転倒リスクの低減
11. 精神面の健康増進

運動時間が週に7時間ある人は、週に30分未満の人と比べ、早期死亡リスクが40%低くなります。適度な有酸素運動を週に最低150分行うことで、早期死亡リスクを低下させることができるのです。このリスクには、多くの国で死因の第1位である冠動脈性心疾患も含まれています。

しかし、運動量が非常に多かったり、激しい運動を行ったりする場合には、必ずしも早期死亡リスクは減少しませんが、普段は運動しない人が中等度の運動を定期的に行うようになれば、健康状態の向上が可能になります。また、運動量(継続期間、頻度、強度)の増加は、健康を一層増進させるが、より活動的に動くだけでも、健康状態を向上させます。

参照:Centers for Disease Control and Prevention(CDC):Physical Activity for a Healthy Weight

参考文献
U.S.Physical Activity Guidelines Advisory Committee Report, 2008

Warburton DE, et al. Health benefits of physical activity: the evidence. CMAJ. 2006; 174(6): 801-809.