Replenish 水資源保護

工場の水源特定と水源の脆弱性調査

コカ・コーラシステムでは、製品および製造で使用した量と同等量の水を自然に還元するグローバル目標の一環として、国内の工場水源の特定と水源の脆弱性を査定するための調査を実施し、科学的な調査結果に基づき水資源保護活動を計画的に行っています。
専門機関の協力のもと工場の水源域を科学的な調査を通じて特定した上で水源の脆弱性を評価し、水源保護計画を策定しています。この水源保護計画は工場周辺のステークホルダーとの協調・協働を前提として策定され、各地の地域特性・自然環境特性に合った水源保護活動につなげていくことを目的としています。2012年末までに日本国内のコカ・コーラシステム全工場で水源の調査と保護計画の策定が完了しており、水資源保護計画については、水源エリアの自然環境が持続的に水を育み蓄える力を持ち続けていけるよう、土地や自然環境の特徴を踏まえた手法による水資源保護計画を策定しています。
水資源保護計画に沿った取り組みの結果、全国21のコカ・コーラボトリング工場のうち、現在14の工場で水の還元率目標を達成しています。2016年には日本全体で、還元率が100%を超え、当初の予定に先行して2020年の目標を達成いたしました。2017年にはこれをさらに推し進めた結果、還元率は241%にまで増加しました。コカ・コーラシステムでは引き続き、この取り組みを継続・拡大していきます。

水源を保護する活動

コカ・コーラシステムでは、全国25ヵ所の工場水源域における水資源保護活動を行っています。北海道札幌市の白旗山での植樹や岐阜県恵那市での森林・棚田保護事業の取り組み、熊本県での阿蘇草原再生事業や水田湛水事業への参画など、ボトラー各社の工場水源域内として特定された地域において、その地域特性に応じた、水資源保護活動を推進しています。
2013年には日本コカ・コーラ株式会社と日本製紙グループが森林資源および水資源の保全・保護に関する中長期の協働活動協定を締結しました。協定の一環として、コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社の水源地である群馬県片品村の日本製紙株式会社の社有林にて、水源保全につながる地域の方の活動サポートや植樹活動、体験型の環境教育プログラムを実施しています。

北海道コカ・コーラボトリング株式会社 札幌市白旗山での植樹活動
北海道コカ・コーラボトリング株式会社 札幌市白旗山での植樹活動

コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社 岐阜県恵那市中野方での田植え体験
コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社 岐阜県恵那市中野方での田植え体験

 

自動販売機を活用した「ヤンバルクイナ生態調査プロジェクト」

水源域の自然環境保全および地域の生物多様性保全の取り組みとして、日本コカ・コーラと沖縄コカ・コーラボトリング株式会社では、2010年5月より「NPO法人どうぶつたちの病院沖縄」と協働でヤンバルクイナ※1の生態調査プロジェクトを行っています。このプロジェクトでは、沖縄コカ・コーラボトリング株式会社が提供した清涼飲料の自動販売機に、「NPO 法人どうぶつたちの病院 沖縄」がICレコーダー録音機を設置し、1日24時間、2,200日以上にわたりヤンバルクイナの鳴き声・時期・鳴き方などを録音しています。
さらに、国立沖縄工場高等専門学校の協力を得て、同校の開発した技術により採取した膨大な音データの中からヤンバルクイナの鳴き声を電子処理により抽出することに成功し、「NPO 法人どうぶつたちの病院 沖縄」がその抽出された鳴き声データを調査・解析することにより、日本で初めて、地域の自然環境音からヤンバルクイナ保護のために必要な条件を抽出することに成功しました。
今後この継続的な調査結果をもとに、「NPO 法人どうぶつたちの病院 沖縄」による、ヤンバルクイナが生息する周辺環境音や車両走行音などの人工音がヤンバルクイナの生活に与える影響を解明していくことで、多発傾向にあるヤンバルクイナの交通事故防止などの対策に活用されることが期待されています。

※1 ヤンバルクイナは浦添工場の水資源であるヤンバル地域にのみ生息する国の天然記念物で、国内鳥類の中で絶滅に最も近いとされる鳥です

 

京都大学の水文学研究室に研究サンプルとしてミネラルウォーター製品を提供

日本コカ・コーラは、ミネラルウォーター製品の水源域が科学的に特定されているという特徴を活かし、京都大学の水循環研究に協力し、PETボトル入りミネラルウォーター製品を研究サンプルとして提供しています。研究にあたる京都大学大学院農学研究科は、「研究においてはデータの信頼性が重要である。その意味で、全世界に同じ会社名で展開している企業が地下水を採取した場所やその水源地、時刻を保証することの意義は大きい。グローバル企業であるコカ・コーラ(コカ・コーラ社)からのミネラルウォーター提供で、信頼のおける地下水データを継続的に入手できる。地球規模での研究を進めるうえで、その意義はかけがえのないものだ」と語っています。
2013年7月以降、全国5ヵ所の工場で生産されたコカ・コーラシステムのミネラルウォーター「い・ろ・は・す」および「森の水だより」を利用した研究が行われています。水文学研究では、雨水の安定同位体比情報(質量の異なる水分子の存在比率)をいわば「水指紋」として用いることで、大気中の水の循環を解明しています。ミネラルウォーターの同位体比の地理的分布が明らかになれば、大気中および地下での水の蒸発、移動、凝結のプロセスや地下水資源の現状を知るうえで大きな手がかりとなると期待されています。

また、米国のコカ・コーラ財団では、この研究を含む京都大学院農学研究科の森林水文学研究に対して、助成を行っており、今後、京都大学と日本コカ・コーラ、およびコカ・コーラ財団は、水資源保全、水災害防止、気候変動抑制など、環境分野における現地観測・予測検証研究を通じて、持続可能な社会のあり方に関する課題に協働で取り組んでまいります。



 

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