お客様にハッピーを届けることを目的に
日々働くコカ・コーラシステム(*1)の社員スタッフたち。
そんな社員スタッフたちの素顔に、安藤美冬さんが迫ります。
今回も前回に引き続き日本コカ・コーラ 技術・サプライチェーン本部マネジャーの
中村遂彦(なかむら ゆきひこ)さんにご登場いただきます。

文=安藤美冬
写真=下屋敷和文


だから日本コカ・コーラに入社したのです

安藤 今回もよろしくお願いします。

中村 お願いします。

安藤 環境設計業務の仕事からベンチャー企業に転職、漁港を舞台にしての風力発電に携わる「実践的な仕事」を経て、中村さんは2008年に日本コカ・コーラに入社されました。入社されるきっかけは何でしたか。

中村 実は入社して1年ちょっとで風力発電のベンチャー企業が潰れてしまうんですよ。それで、会社の残務整理を行いながら転職斡旋企業に情報登録をしました。すると、「経済の発展と環境保全を両立できる職場があれば転職をしたい」と常々話をしていたこともあって、転職斡旋企業から電話が来たんです。「あなたに最適な会社がありますよ」と。それが日本コカ・コーラでした。環境に携わってきたキャリアがあって、実施計画が立てられて、英語を話せる人物だったということで、日本コカ・コーラの期待値を満たしていたんです。

安藤 今でこそ国はサスティナブルな事業に力を入れていますが、当時としては珍しかったんですね。

中村 そうですね。環境保全の領域で10年近いキャリアを持っていて、それをビジネスで展開できる人は他にいなかったみたいですね。

安藤 日本コカ・コーラも、それだけ取り組みが早かったということですね。

中村 ちょうどその頃、コカ・コーラ社が持続可能な社会と事業活動の両立を目指すための新しいスローガンをグローバルで掲げたんです。すなわち、自分たちの事業を見直し、世の中に対しプラスの循環を生み出していくように会社が変化すれば、それは結果としてビジネスにも返ってくるというものです。その中には市場や職場、社会、環境の4つの領域があり、中でも環境の部分を強化していきたいということで、声をかけてもらったんです。

安藤美冬のPeople in Coca-Cola
〜ハッピーを届ける社員スタッフの素顔〜
第1回 植物生物由来燃料で走るバイオディーゼルトラックの開発企画からヤンバルクイナの生態調査まで関わる日本コカ・コーラ社のリーサルウエポン(後編)

安藤 なるほど。そして入社した中村さんが最初に配属されたのが、「広報パブリックフェアーズ本部環境パフォーマンスマネージメントグループ」……舌を噛んでしまいそうなほど長い名称ですね(笑)。これは一体どんなお仕事なんですか?

中村 環境に極力負荷を与えずに自分たちの事業を実現するという会社の方針に沿って、日本のコカ・コーラとして何を目指すのかというゴールの設定をしたり、水とエネルギーの部分で環境負荷を下げていくための施策を練ったりすることなどですね。

安藤 つまり、コカ・コーラシステムの環境への取り組みの中長期目標の策定ということですね。

中村 そうです。ただし、立てた目標を実行に移していくには全国のボトラー社との連携が不可欠になります。全国8つのボトラー社と協働で、関連会社も含めた日本におけるコカ・コーラ全体の環境に対する中長期の目標と計画を立て、それをいかに実現していくのかを考えなければなりません。どんなに環境負荷を低減できるプランだといっても、プランを導入した結果としてビジネスも縮小させてしまうようでは、企業経営的には健全でないですよね。環境保全とビジネスの発展をどう両立させていくのか。あくまでも、現実的なプランを策定していくことが大切です。

安藤 当時、中村さんと同じ部署には何人くらいいたんですか?

中村 5人です。グループマネージャが1人に社員が2人。あと主にデータベースを担当してくれる専門職の方が2名いました。

安藤 彼らは環境を専門的に学んできた人なのでしょうか。

中村 いえ、バックグラウンドは様々な人々でしたね。

*1)日本のコカ・コーラシステムは、原液の供給と製品の企画開発や広告などのマーケティング活動を行う日本コカ・コーラ株式会社と、製品の製造・販売を行う全国のボトラー社や関連会社で構成されています。


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