7月25日、ザ コカ・コーラ カンパニー(米国本社)の2018年第2四半期決算説明会が開催され、販売数量が5年ぶりに3%増加、有機的売上高(*1)も5%増加するなど、同社が掲げる「規律ある成長」を体現する数々の成果が発表されました。

同社社長兼最高経営責任者(CEO)ジェームズ・クインシーは、会場のアナリストに向けて次のように語りました。 「上期の好調な業績は、私たちが継続的に進めてきた企業文化の変革が奏功したと考えています。私たちはこれまで以上に変化を受け入れ、規律をもって成長に注力し、起業家精神に磨きをかけているのです」。

それでは、ザ コカ・コーラ カンパニーの2018年第2四半期の業績に関するハイライトをご紹介します。

*1 有機的売上高:売上高から事業買収・売却、組織再編、為替差損益、会計基準変更の影響を除いたもの。

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文=ジェイ・モイエ

 

■全世界で新製品の売れ行きが絶好調!

コカ・コーラ カンパニーは企業として、「規律ある持続可能な成長」を重視しています。そのために必要なのが、各国の消費者の特徴やニーズを深く理解した上で、製品を展開していくこと。新製品の発売、新興ブランドの買収、成功事例の迅速な横展開といった手法を組み合わせ、それぞれの市場で製品ラインナップをすばやく最適化しています。

企業文化のアップデートが目に見える成果をもたらした。 ザ コカ・コーラ カンパニー第2四半期の業績ハイライト

欧州では、茶系飲料「Fuze Tea」、コーヒー飲料「Honest Coffee」、大豆系飲料「AdeS / AdeZ」といった新ブランドが堅調な滑り出しを見せていますが、その一方で既存ブランドの活躍も見逃せません。「当社が目指す規律ある成長のためには、既存のブランドが、消費者のニーズを踏まえて、その強みを維持しながらも進化していくことが欠かせません」とクインシーは指摘します。

その好例が、日本で販売されている容器入り(RTD)コーヒーブランド「ジョージア」。今年発売されたジョージア ジャパン クラフトマンは、それまで缶コーヒーをあまり購入していなかった若年層や女性にも魅力の伝わる味わいと、高級感のあるパッケージを取り入れています。日本コカ・コーラでは、コーヒー飲料カテゴリのラインナップをさらに強化したことで、最近減速気味だった売上傾向が一転。第2四半期の販売数量は、1桁台半ばの成長率を実現しました。

消費者に製品を選んでもらうためにコカ・コーラ社が大事にしているのが、その製品が存在するべきシーンと最適な販売チャネルを徹底的に考え抜くことです。たとえば、コカ・コーラ コーヒープラスはオーストラリアで試験的に発売された後、地域ごとにアレンジを加えつつ展開を拡大しています。伝統的なコーヒー文化が根付いているベトナムでは、喫茶店や職場のカフェで日常的に飲まれているコーヒーを意識し、コーヒーの味わいを大幅に強化。発売からまだあまり時間が経っていないにも関わらず、早くもコーヒー飲料カテゴリの販売数量の成長に寄与しています。

企業文化のアップデートが目に見える成果をもたらした。 ザ コカ・コーラ カンパニー第2四半期の業績ハイライト

「ブランドの強みを活かしながらイノベーションを促し、人々がいつでもどこでも好きなものを飲めるように製品展開をして、消費者に当社製品を飲むことを習慣づけてもらうことが肝要です」(クインシー

コカ・コーラ ノースアメリカ(北米事業)のノンシュガー炭酸飲料カテゴリでは、リニューアルされた「ダイエット コカ・コーラ」と「コカ・コーラ ゼロシュガー」が堅調なこともあり、小売売上高が7%増加しました。「パワーエイド・ゼロ」「ダサニ・スパークリング」およびRTDコーヒー製品は、販売数量が四半期だけで2桁増と急激な成長を見せています。

企業文化のアップデートが目に見える成果をもたらした。 ザ コカ・コーラ カンパニー第2四半期の業績ハイライト

米国で販売されている「パワーエイド・ゼロ」ミックスベリー味(左)と、「ダサニ・スパークリング」ライム味

 

■“ゾンビ狩り”で効率的な事業投資を

コカ・コーラ カンパニーでは売り上げが伸び悩んでいるブランドを“ゾンビ”と呼び、その廃止を積極的に進めることで、高収益の事業に経営資源を集中させています。2018年に入ってから、中東・北アフリカ事業部門では125以上の“ゾンビ”製品を特定し、廃止を決定。既にそのうち6割が販売を中止しており、残りは年末までに廃止となる予定です。

現在コカ・コーラ社では、目に見える成果をもたらす“ゾンビ狩り”を業務ルーチンに組み込み、すべての事業部門に徹底させるようにしています。これによって、より重要な事業にリソースを集中し、再投資資金を確保しつつ、潤沢なキャッシュフローを生み出すことができるのです。

「事業成長はそれ自体が目的ではありません。成長によって、投資家の皆様に確かなリターンをもたらしていくことが必要なのです」(クインシー)。2018年下半期も、ザ コカ・コーラ カンパニーのさらなる躍進にご期待ください。