1958年に日本での製造販売がスタートしたフルーツ炭酸飲料「ファンタ」は、
今年で60周年を迎えます。
いつの時代もティーンを中心とする幅広い世代の方々に愛されてきた「ファンタ」は、
これまでに発売されたフレーバーの種類が100を超え、広告賞の受賞も多数。「コカ・コーラ」とはまた違った形で世の中に受け入れられてきた炭酸飲料です。
今回は、そんな「ファンタ」が愛される理由を「パッケージ」「フレーバー」「コミュニケーション」の側面から大解剖!
これを読めば、あなたもすぐに“『ファンタ』通”です。

文=『Coca-Cola Journey』編集部

 

■実はドイツ生まれの「ファンタ」、今とはまったく違う味だった!?

本題に入る前に、「ファンタ」の製品の歴史について簡単にご紹介いたします。

「ファンタ」が生まれたのは、コカ・コーラ社の本社がある米国ではなく、実は1940年のドイツ。「コカ・コーラ」はドイツでも人気製品でしたが、第二次世界大戦中に製造に必要な原液が入手できなくなってしまいました。そこで、「コカ・コーラ」に代わる飲料として、ドイツ国内で調達可能な原料から開発されたのが「ファンタ」なのです。戦時中でも容易に手に入る材料という条件から、第1号の「ファンタ」の原材料は乳清とリンゴの果肉でした。

今年でなんと60周年! 「ファンタ」はなぜ愛され続けるのか? 3つの秘密を解き明かす!

ドイツ生まれの「ファンタ」

 その後、1941年に「ファンタ」はドイツで商標登録され、1955年にはイタリア・ナポリのボトラー社(*1)が地元の柑橘類を使った「ファンタ オレンジ」を発売。同年には、インダストリアルデザインの草分けとして知られるフランスの工業デザイナー、レイモンド・ローウィがデザインしたガラス瓶のリングボトルで、「ファンタ オレンジ」が発売されました。

今年でなんと60周年! 「ファンタ」はなぜ愛され続けるのか? 3つの秘密を解き明かす!

レイモンド・ローウィがデザインしたリングボトル

1956年にオーストラリアなど世界10ヵ国で販売されていた「ファンタ」は、翌年1957年には22ヵ国、1960年には36ヵ国と、販売地域をどんどん広げていきました。現在では、190ヵ国以上で展開されており、世界中でフレーバー炭酸飲料としての確固たる地位を築いています。

そんな「ファンタ」が日本で製造されるようになったのは、1958年4月28日。当初のフレーバーは「オレンジ」「グレープ」「クラブソーダ」の3つ。日本人に最も適したフレーバーとして、15種類以上あった候補の中からこの3つが選ばれ、いずれも200ml瓶のリングボトルで発売されました。

今年でなんと60周年! 「ファンタ」はなぜ愛され続けるのか? 3つの秘密を解き明かす!

日本での発売当時のポスター

*1 ボトラー社……製品の製造、販売などを担う会社のこと。それに対し、ザ コカ・コーラ カンパニー(米国本社)および現地法人は、原液の供給と、製品の企画開発やマーケティング活動を行う。

 

■パッケージの秘密:“楽しさ”を軸に進化し続ける

日本での1958年の販売開始以来、「ファンタ」のロゴやパッケージは、各時代のトレンドを踏まえながら、常にお客様を飽きさせないデザインにアップデートされてきました。

しかし、その中でも “楽しさ”は、「ファンタ」が表現する世界感として変わらずに大切にしています。2006年に誕生した、“楽しさ”と炭酸の「泡」の形を表現したユニークな500mlPET「バブルボトル」は、現在も「ファンタ」のアイコンとして根強い人気を誇っています。

今年でなんと60周年! 「ファンタ」はなぜ愛され続けるのか? 3つの秘密を解き明かす!

実はこんなにも変化していた「ファンタ」のパッケージ。
どの「ファンタ」から知っていますか?

 

■フレーバーの秘密:100種類以上の期間限定フレーバーで、“飽きさせない”

「ファンタ」は1958年から変わらない「グレープ」「オレンジ」をはじめとする“定番のフレーバー”と 、ユニークな“期間限定のフレーバー”の2軸で展開しています。 “定番のフレーバー”は、果汁を配合するなど、時代に応じておいしさを追求したリニューアルを行ってきました。また、これまでに発売された“期間限定のフレーバー”の数は、なんと100種類以上。常にお客様を飽きさせない工夫をし続けているのです。

今回は、過去に発売したフレーバーを、ほんの一部ではありますがご紹介します。人気の出たものは復刻やアップデートをしながら、そのつど話題を呼んできました。ご覧になっている方も、懐かしいと思うものがあるのではないでしょうか。

今年でなんと60周年! 「ファンタ」はなぜ愛され続けるのか? 3つの秘密を解き明かす!

左から……
「レモン」(1974年9月):フレーバー製品の中で人気歴代1位を誇ります(*2)
「マスカット」(1992年4月):2013年に限定復活した際にも大きな話題を呼びました。
「ラブズベリー」(2006年8月):ブルーベリーとラズベリーをブレンドした、甘酸っぱい爽やかな味わい。
「謎のフルーツ」(2007年9月):「ファンタ」史上はじめて、何のフレーバーか明かされなかった遊び心満載の製品。
「ふるふるシェイカー オレンジ」(2008年4月):炭酸なのに振らなきゃ飲めないという驚きの発想とユニークな食感が特徴の炭酸ゼリー。2017年に満を持して復活。

*2 1958年から2016年までの累計。缶やPETボトルで発売されたもので、基幹フレーバーの「グレープ」、「オレンジ」を除く。

今年でなんと60周年! 「ファンタ」はなぜ愛され続けるのか? 3つの秘密を解き明かす!

左から……
「もぉ~もぉ~ホワイト」(2010年2月):「ファンタ」初となるカルシウム入り乳性炭酸飲料。
「ファン ミックス」(2010年7月):大人気フレーバーの「コーラ」と「オレンジ」をミックス。
「フルーツパンチ」(2012年3月)「アップル」(同7月)「ゴールデン グレープ」(同9月):歴代フレーバーの中でも人気の高いフレーバーを昔懐かしのパッケージで発売した「レトロシリーズ」。

今年でなんと60周年! 「ファンタ」はなぜ愛され続けるのか? 3つの秘密を解き明かす!

左から……
「シークワーサー」(2015年6月):季節の旬なフルーツの香りを楽しめる「ベストフレーバー」シリーズの一つ。「ファンタ」史上初となる南国・沖縄由来の爽やかで華やかなフレーバー。
「すいか」(2016年7月):スイカフレーバーに加えて、熱中症対策に塩分をプラス。
「大人のファンタ ピーチ」(2017年2月)「洋梨」(同10月):「ファンタ」とともに青春時代を過ごした30歳~40歳代を中心とした大人世代が、贅沢なおいしさと本格的な味わいを楽しめるシリーズ。
「情熱のオレンジ」(2017年9月):前年に発売した「真っ赤なオレンジ」の好評を受けて発売した、ハロウィンシリーズの第2弾。真っ赤なで濃厚な“ブラッドオレンジ”カラーの液色に、“かぼちゃのお化け(ジャック・オ・ランタン)”が口を開けたようなユニークなデザインで、ハロウィン気分を盛り上げました。

※()内は発売年月

 

■コミュニケーションの秘密:「ファンタ」=“仲間”というメッセージ

「ファンタ」はキャンペーンやCMなどのコミュニケーションにおいても、ティーンに寄り沿い、「フルーティーなおいしさと弾けるような活気溢れる楽しさをお届けする」という世界観を大事にしてきました。かつて、全日本シーエム放送連盟(ACC)のCMフェスティバルで2002年から3年連続で金賞を受賞した“ファンタ学園『先生シリーズ』”がそうであったように、「ファンタ」は活気に満ち溢れた楽しい世界観を通じて、“我慢を強いられる環境”から解き放たれる楽しさを提供してきたのです。

今年でなんと60周年! 「ファンタ」はなぜ愛され続けるのか? 3つの秘密を解き明かす!

ファンタ学園『先生シリーズ』”は、ドラゴン先生、ツッパリ先生、将軍先生など、
個性的な先生のハチャメチャな授業に、生徒がぼやく、という流れが定番化

しかし近年、ティーンを取り巻く環境は大きく変わってきています。昨今はSNSなどを通じて自分で楽しみ方を見つけることのできる環境にあるため、一方通行のコミュニケーションはティーンに届きません。そのため現在では、彼らに「ファンタ」を「仲間」のような存在だと感じてもらえることを目指しています。SNSなどを活用しながら、生活を「一緒に楽しむ」ことを大切にしたコミュニケーションを取っているのです。

2017年には、仲間と話題にできたり、ティーン自らが発信できるような仕組みとして、「ファンタ宣伝部」を設立しました。宣伝部長には2016年から「ファンタ」の顔として活躍しており、同世代に絶大な人気を誇る俳優・菅田将暉さんが就任。人気のYouTuberや、ティーンに人気のインフルエンサーに“宣伝活動”を行ってもらったり、50万人以上のフォロワーを抱える「ファンタ」公式Twitterでコミュニケーションを行うなど、ティーンが「仲間」として一緒に楽しさを共有できることを大事にしています。

そして、日本での発売60周年を迎える今年、「ファンタ」はこれまで以上にフルーティーなおいしさを追求し、「ファンタ グレープ」「ファンタ オレンジ」「ファンタ レモン+C」の3フレーバーをリニューアルしました。また、「カンパイすると、もっとオイシイ!」をテーマにした「カンパイボトル」キャンペーンも展開。友達や仲間と「ファンタ」で「カンパイ」することで、より“楽しく”“おいしく”なるというメッセージを伝えていきます。

まだまだ進化していく「ファンタ」のこれからを、楽しみにしていてください。

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