2006年、TV-CMおよびオンライン短編映画用に製作された「ハピネス・ファクトリー」の中に、初めて「コカ・コーラ」を象徴するメロディーが登場しました。
「コカ・コーラ」のビジュアル・アイデンティティは、コンツアーボトル、スペンサーロゴなどで構成されてきましたが、そのアイデンティティが聴覚でも確立されたのです。
5トーンのハッピーな音色による耳に残るメロディー。
06年に誕生したそのメロディーは、いつもコカ・コーラの横で奏でられています。
簡単に口ずさめて、すぐにそれと分かる「コカ・コーラ」のメロディーについての、知られざる5つのストーリーをご紹介します。


知られざるストーリーその1. ハピネスの始まり

 このメロディーはTV-CMおよびオンライン用の短編映画として制作された「ハピネス・ファクトリー」の中に初めて登場しました。制作されたのは06年のことで、「コカ・コーラ」の自動販売機の中で繰り広げられる楽しい世界をイメージしたものでした。「コカ・コーラ」の映像/音楽制作のグローバル・ディレクターであるニック・フェルダーは、メロディー使用の経緯を次のように語っています。
「そのメロディーを聴けば、すぐにコカ・コーラを想起するような仕掛けにしたいと考えていました。そこで、当社の既存の音楽資産ライブラリを調べてみたのですが、その仕掛けは、世界のあらゆるところで流れていた『ハピネス・ファクトリー』のメロディーの中にあるということに気が付いたのです」

知られざるストーリーその2. ポップチャートの常連

 5トーンのメロディーを使用した初のオリジナルソングが、シングル曲の『Open Happiness」です。この曲では、錚々たる顔ぶれのアーティストたちがコラボレーションしています。シーロー・グリーン、フォール・アウト・ボーイのパトリック・スタンプ、パニック!アット・ザ・ディスコのブレンドン・ウーリー、ジム・クラス・ヒーローズのトラヴィス・マッコイ、そしてグラミー賞にノミネートされた歌姫ジャネール・モネイなどです。09年、曲は24カ国語別のバージョンで、30カ国以上でリリースされました。それ以来、5トーンは延べ数百もの「コカ・コーラ」のアンセムに使用されてきました。聴き覚えのあるメロディーラインが最新ポップの音楽に自然に溶け込んで、世界中のあらゆるジャンルの楽曲にもぴったり合う仕上がりになっています。日本では、AI加藤ミリヤなどのアーティストによる楽曲で展開されています。

 

知られざるストーリーその3. ユニバーサル化したアンセム

 このメロディーを最も巧みに生かしているのがケイ・ナーンの『Wavin' Flag」です。2010FIFAワールドカップ南アフリカ大会の「コカ・コーラ」アンセムとなったこの曲は、大会期間中のお祭り気分を盛り上げるために、サッカーファンたちに歌ってもらおうとしてつくられたものでした。17カ国でトップチャート入りを果たすなど、世界中でヒットしたのも記憶に新しいところです。
「スタジアムで曲が演奏されると、観衆が一斉に合唱して応援していました。試合前のリオデジャネイロ・スタジアムのコンコースで5トーンのメロディーを歌って自分たちを奮い立たせているブラジルのサッカーチームの動画をYouTubeで見た時に、初めて、この曲が急速に広まっていることを実感しました」(フェルダー氏)

 

知られざるストーリーその4.世界中のファンがシェア

 世界中の消費者が、メロディーを自分なりに解釈して演奏し、それをYouTubeなどのソーシャルメディアに投稿して共有することで、「コカ・コーラ」と音楽への愛を表現しています。

 

知られざるストーリーその5. インストゥルメンタルであることのこだわり

 「コカ・コーラ」CMCMソングなどの制作物では、さまざまな楽器とその音響効果を用いてメロディーがつくられてきました。たとえば日本では、駅の鉄道の発着音に5トーンを採用していました。

 さまざまな楽器を採用してきた5トーンメロディーですが、ただ一つ、トライしていないことがあります。「コカ・コーラ」のグローバル・エンターテイメント・マーケティングのディレクター、ジョー・ベリオッティは次のように語っています。

 「まだやっていないことといったら、あのメロディーに歌詞をつけることだけです。歌詞をつけることを何度か検討しましたが、強引でうそっぽいという理由で実行に至っていません。このメロディーをポップ・カルチャーに織り込むことを常に目標にしているのですが、単なる『コカ・コーラ』のジングルになってしまうことは避けています」
このメロディーは、2014FIFAワールドカップブラジル大会のアンセムにも登場する予定です。