■「ワクワクすることだから、頑張れる」

伊深さんが雪かきボランティアを始めたのは、3年前。三笠市で豪雪災害があったのを機に、北海道大学や地元企業を中心に「ボランティア活動による広域交流イノベーション推進研究会」が発足、伊深さんの事業所にも、「雪かきボランティアに協力してもらえないか」という依頼があり、それを快諾したことがきっかけになった。以前から「倶知安の町を元気にしたい」という思いがあったが、自分に何ができるのか、考えあぐねていた。「雪かきなら自分にもできる」。そう思った。
話が決まってからは、ボランティアに積極的に関わり始めた。そして活動を通じ、「どうすれば町に人を呼べるか」を考えるようになった。現在、雪かきボランティアには地元の町内会や中学生らが参加しているが、札幌などの都市部からバスツアーで駆けつける人たちも増えている。
「札幌から2時間で、こんなにいいところがあるということを知ってもらいたいですね。雪かきだけで帰ってもらうのはもったいないので、名産のじゃがいも掘りや温泉めぐりなんかもツアーのセットにしているんです」

全国の「ハッピー配達人」に密着!
あなたの町のコカ・コーラシステム名物社員
(第1回・北海道篇)
倶知安から近いニセコスキー場には、外国人観光客の姿が目立った

冬の間、海外にいるのではと錯覚するほど多くの外国人が町を歩いている。しかし雪のない季節になると、外国人どころか人自体が極端に少なくなる。「夏にどれだけ人を呼び込めるかが課題」と言う伊深さんは、8月にトラック30台分ほどの雪で遊び場をつくる「スノーステージ」の開催にも携わるなど、雪かきボランティア以外にも活動の幅を広げている。30年ほど前に歌われていた倶知安の歌を復活させるために結成された「おやじダンサーズ」にも参加中だ。
普段は自販機の新規設置場所を増やすため、営業で駆け回る日々の伊深さん。都市部と違い、新しい建物が次々に建設されるわけではない。自販機を置ける場所は限られている。それでも営業一筋29年の大ベテランは、いつもある言葉を胸に秘めている。
「いつでも、どこでも、誰にでも──」
これはコカ・コーラシステムが掲げる企業理念でもあるが、この言葉の真意を聞いた伊深さんは、それまで以上にこの言葉を意識するようになった。便利な自販機を各地に設置し、「いつでも、どこでも、誰にでも」、おいしいコカ・コーラ社の製品をお届けできるようにしよう。伊深さんにとって、お客さまにハピネスを送り届けるスローガンにもなった。

全国の「ハッピー配達人」に密着!
あなたの町のコカ・コーラシステム名物社員
(第1回・北海道篇)
雪の中の自動販売機

現在は単身赴任中。札幌の家に帰れば3人の息子の父親でもある。高校生2人の息子の陸上、剣道の応援が趣味だという。
「最初は親として最低限のサポートだけするつもりだったのですが、最近は応援も楽しいなと気づき始めました。その人の記録がどれだけ伸びるか。そんな期待感があると、応援しているほうもワクワクするんです。ワクワクすることって、何でも次につなげられますよね」
伊深さんはいろんなものにワクワクを求めている。入社理由までも「コカ・コーラが好きだから」である。ボランティアツアーに観光要素を取り入れようと知恵を絞るのも、その方がワクワクするし、「また倶知安に来てほしい」という思いがあるからだ。
「ボランティアを始めるまでは、仕事で関係のある人しか知り合いはいませんでした。今は子どもたちやお年寄り、町内会の人たち、そしてツアーで来る人たち、いろんな人たちとつながりができています。私にとって、大きな財産です」
これからのワクワクは自分だけでない。周りの誰かをワクワクさせることが、伊深さんにとっての新しいミッションだ。

北欧みたいなおしゃれなバーも! 「くっちゃん」はこんな町

全国の「ハッピー配達人」に密着!
あなたの町のコカ・コーラシステム名物社員
(第1回・北海道篇)

倶知安(くっちゃん)という町を知らない人でも、スキーのメッカ、ニセコなら聞いたことがあるかもしれません。倶知安は、そのニセコエリアの一角にあります。このエリアを代表する山が、標高1898mの羊蹄山と、標高1308メートルのニセコアンヌプリ。ニセコアンヌプリには4つの大型スノーリゾートがあります。ニセコビレッジ、ニセコHANAZONOリゾート、ニセコアンヌプリ国際スキー場、そして倶知安町のニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフ。世界的にも評価の高い上質なパウダースノーが降ることから、ニセコには世界中のウインタースポーツファンが訪れます。
町を歩けば、「ここは外国?」と錯覚するほど外国人観光客だらけ。移住希望者の外国人が増え、今、倶知安ではペンションが飛ぶように売れているとか。倶知安町の別荘地では、地価がなんと9.2%も上昇。これは北海道で一番の値上がりなのだそうです。
外国人向けの飲食店も増えています。北欧を思わせるおしゃれなカフェやバーが立ち並び、日本にいながら海外気分も楽しめてしまう、ちょっとお得な観光スポットとなっています。
もちろん、日本人が大好きな温泉もあります。そして夏には高原スポーツも盛ん。冬に比べると人は減りますが、最近はラフティングを楽しむ観光客も増えているそうです。
じゃがいもをはじめ、農産物も豊富……。取材クルーも、「今度は仕事じゃなくてプライベートで来よう!」という思いで町を後にしたのでした。