2017年11月16日、ザ コカ・コーラ カンパニー(米国本社)は100人を越える投資家をアトランタの本社に招待し、総合飲料企業を目指す会社のビジョンを紹介するイベントを開催しました。

そのイベント会場には、普段は一堂に会することのない世界中のコカ・コーラ社製品がズラリと集結。投資家たちは、「コカ・コーラ コーヒープラス」(日本・オーストラリア)、豆乳飲料の「AdeS」(中南米)、スムージー飲料の「innocent smoothies」(西ヨーロッパ)、スポーツドリンクの「vitaminwater active」「Honest Sport」(米国)などを試飲し、世界の“コカ・コーラ社の味”を楽しみました。

各国独自の製品以上に投資家の関心を集めたのが、最新鋭のクーラーやディスペンサーといった関連機器や、ワンクリックで消費者に望み通りの製品を届けるサービスなど、革新的な技術やソリューションの数々。『Coca-Cola Journey』ではその中から、2018年ブレイク間違いなしの最注目イノベーションを5つご紹介します。

文=ジェイ・モイエ

 

■その1:「コカ・コーラ」が一瞬でフローズンドリンクに!? 「超瞬間冷却冷蔵庫」

一見何の変哲もない冷蔵庫のように見えるこの装置。実は、「コカ・コーラ」「スプライト」などの清涼飲料をわずか1~2秒でスラッシー(半分凍った状態のドリンク)に変えることができる、特殊な冷蔵庫なのです。それを可能にしたのは、元NASAのエンジニアとコカ・コーラ社が共同で数年がかりで開発した“精密冷却技術”というテクノロジー。「アークティック(極地)・コーク」と名づけられたこの装置は現在、米国のコンビニエンスストアを中心に500台ほどが設置され、試験的に運用されています。

 

■その2:ネームボトルの進化版!“あなただけ”のための「カスタマイズ製品」

これまでコカ・コーラ社は、ファウンテンディスペンサー「コカ・コーラ フリースタイル」(*1)や個人の名前が入った「ネームボトル」のキャンペーンなどを通して、清涼飲料という消費財の業界においても、消費者一人ひとりの満足度を高める試みをリードしてきました。その成功を受けて、今度は「個人の好みを的確に反映した味とパッケージの清涼飲料が消費者のもとに直接届く」という革新的なサービスを、現在構築中です。企業と消費者の距離を、より近づけるトライアル。要注目です。

 

■その3:より便利に、より気軽に。多彩な「デジタルコマース」

eコマースが消費者の購買行動を大きく変えつつある中、コカ・コーラ社の販売戦略は、市場全体に同じ製品を提供するアプローチから、消費者一人ひとりの嗜好やライフスタイルに合わせた製品を提供していくアプローチにシフトしつつあります。調理キットの宅配サービス「Chef’d」と提携した、コカ・コーラ社製品と合うメニューの食材を届けるサービスのほか、人工知能(AI)を活用した音声認識技術によって、消費者におすすめ製品を提案するサービスを準備しています。さらに、都市部や大学のキャンパスなどで、注文した製品を気軽に専用ロッカーでピックアップできるシステムを構築中です。

 

■その4:冷やすだけじゃない! マーケティングができる「IoT冷蔵設備」

IoT(Internet of Things、モノのインターネット)技術を活用して、コカ・コーラ社は世界中に1,600万台展開する冷蔵設備を販売促進に役立てるシステムを構築しています。進化した冷蔵設備は、製品を保管し、在庫を把握するだけにとどまらず、消費者がドアを開ける回数と売り上げの相関関係を把握することまで可能に。また、ビーコン(*2)技術を使って、「コカ・コーラ」のモバイルアプリに登録した消費者に近くで使えるクーポンを送付することも、近い将来実現できそうです。

 

■その5:飲料水だってアレンジ自在。「進化版ウォータークーラー」

コカ・コーラ ノースアメリカ(北米事業)の研究開発部門が2016年夏に開催した2日間のワークショップから生まれたこのウォータークーラー「DASANI PureFill」は、無料で飲料水(軟水)を提供するだけでなく、低価格でそこにフレーバーや炭酸を加えることもできる装置です。現在は大学のキャンパスなどで試験運用中。専用のスマートフォンアプリには、ユーザーの水分補給状態を把握して近くのウォータークーラーの場所を教える機能と、キャッシュレスの支払い機能が備わっているので、あわせて使うことでより便利に水分補給をすることができます。

さて、2018年注目の5つのイノベーション、いかがでしたでしょうか。コカ・コーラ社は、今年も革新的な製品やサービスを通じて、消費者のみなさんに驚きと楽しさをお届けしていきます。どうぞ楽しみにしていてください。

 

*1 ファウンテンディスペンサーとは、濃縮シロップを飲料水または炭酸水で希釈し、その場でドリンクを製造するマシンのこと。ザ コカ・コーラ カンパニーの最新型ファウンテンディスペンサー「コカ・コーラ フリースタイル」ではタッチスクリーンを操作し、好みのドリンクを選択、ミックスすることができる。米国各地のファストフードレストラン、スーパーマーケット、テーマパーク、映画館などを中心に計4万台以上が設置されている。

*2 ビーコン:Bluetooth Low Energy(BLE)というデジタル機器用の無線通信規格を使用した、信号の発信機。スマートフォンなどのデジタル機器が信号を受信すると、その情報がサーバーに送られる。ビーコンの信号が届く範囲は限られているため、受信したデジタル機器の位置を把握でき、たとえば店舗にビーコンを設置し、近くに来た消費者のスマートフォンにサーバー経由で広告を配信するといった活用が可能となる。