「コカ・コーラ」のボトルや缶を素材として活用し、
個性的な美しいジュエリーをつくり出している3組のアーティストがいます。
彼らの作品には、「コカ・コーラ」ボトルの持つレトロな味わいやなつかしさなど、
「コカ・コーラ」らしい魅力が目一杯活かされていて、それが最大の魅力です。
お気に入りのドリンクを“身に着ける”というユニークな発想を、これからご紹介します。


文=エイミー・シャーマン


■さわやかさが魅力。「コカ・コーラ」ボトル由来のガラスジュエリー

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20年以上にわたって再生ガラスを用いたジュエリーをつくってきたアーティスト、キャスリーン・プレート。そんな彼女が「コカ・コーラ」とコラボレーションするきっかけは、アトランタにあるワールド・オブ・コカ・コーラ博物館のリニューアルオープンを翌年に控えた2006年に訪れました。コカ・コーラ社プレートの作品に目を留め、博物館のギフトショップで販売するアップサイクル製品(廃棄される予定のボトルや缶などの素材を活用してつくられた製品)の制作を彼女に持ちかけたのです。そうして生まれた「コカ・コーラ」ボトル由来の作品は、「Drink it, Wear it.」(飲んだ後は、身につけよう。)というキャッチコピーのもとで発売され、たちまち大人気となりました。現在、プレートの作品は、コカ・コーラ社のライセンス製品として販売されています。

作品の印象的な形状は、ボトルの横断面をそのまま活かしたものです。これは、「コカ・コーラ」ボトルからガラスを輪状に切り出すための、プレート独自の特殊な技術によって可能になりました。『コカ・コーラ』ボトルをそのまま作品に使うことは難しかったので、まずボトルをカットするためのバンドソー(工作機械の一種)を買いました。そこから次々に発想が生まれていったのです」と彼女は言います。

作品を制作するにあたり、プレートはジョージアグリーンと呼ばれる「コカ・コーラ」ボトルの特殊な色合いのガラスの魅力を活用しました。「透明度が高く、美しいつやを持ち、どんなものにもどんな人にも合う魔法のようなガラスです。あらゆる肌の色になじみますし、服の色も選ばないので、コーディネイトの失敗がないんです」と彼女は語ります。

ゆらめく水紋のような形状をしたガラスのネックレスや、「コカ・コーラ」ロゴの入ったガラスキューブとシルバーを組み合わせたピアスなど、彼女の作品の人気はとどまることを知りません。

「いろんな人が私に『コカ・コーラ』にまつわる思い出を語ってくれるんです。アメリカ文化の一部として、多くの人が『コカ・コーラ』にはなつかしさを感じているようですね」(プレート

彼女の作品はワールド・オブ・コカ・コーラ博物館のギフトショップのほか、ギャラリーや美術館、オンラインショップSmart Glass Jewelryでも販売されています。


■どこまでも繊細。「コカ・コーラ」缶素材の花びら型ジュエリー

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次にご紹介するのは、ジュリー・バークと娘のアシア・バークアシアはクリエイティブなことが大好きな四姉妹の一人として育ち、母親よりも先にジュエリー制作を始め、母親のジュリーは公務員の仕事を引退した後、墓地の管理の仕事をしていました)。職場で日常的にカフェイン飲料を飲んでいたジュリーは、あるときその空き缶の持つ可能性に思い至りました。

「捨ててしまうはずの缶を使って、娘と一緒に何かつくれるのではないかとひらめいたんです。缶はいくらでも手に入りますし、環境にもやさしいから一石二鳥ですよね」(ジュリー

ジュリーの閃きをきっかけにして、二人は力を合わせてアルミ缶の破片を繊細なバラの花びらや蝶の羽に生まれ変わらせる方法を編み出しました(二人の作品の中でも特に人気を集めているのは『ダイエット コカ・コーラ』の缶<白地に赤いロゴが特徴です>を用いたアイテムだそうです)。

また、二人は缶の色をそのまま作品に活かすだけでなく、自らの手で彩色を施す場合もあります。「誰でもできるような簡単なことはやりたくないんです。もっと独自色を打ち出し、作品のクオリティを上げていきたいと思っています」とジュリーは言います。

二人は缶だけでなく、チェーンやパール、ラインストーンなどの素材を組み合わせて活用し、斬新さとビンテージ感を兼ね備えたジュエリーを生み出しています。二人の作品は地元のアートギャラリーのほか、ハンドメイド作品のオンラインマーケットプレイスEtsyエッツィー)や自身のウェブサイトAbsolute Jewelryで販売されています。