大学生の社会科見学
「コカ・コーラ社の“最先端”リサーチの現場に触れてみた」

 インサイトとは、平たく言うと、消費者が思わず欲しくなる、本人たちも気づいていないスイッチのこと。つまり「消費者の本音」と解釈できるでしょう。そのインサイトは、脳波の測定や、各種統計データのリサーチ、消費者のトレンド(世の中の動向)のリサーチなどから読み取ることができると言います。 
 たとえば、なぜ、消費者がその製品を選択した(購入した)のかという理由を理解するのはすごく大切ですが、その背後にあるものこそが、インサイトなのです。インサイトが明確でなければ、良いイノベーションは生まれません。だから、数多くの情報を集めて多角的にリサーチして、キラーインサイトが何かを検証していくわけです。 
 ちなみに、インサイトにもいろいろなインサイトがあります。 
1.まだマーケットは存在していないけれど確実にニーズがあるだろうというものの背景を調べることで立ち現れてくるマーケットインサイト(たとえば、和み系のお茶のマーケットは確立されているけれど、ポジティブでアクティブな印象のお茶のマーケットはない、という気づき)。
2.世の中がどのように動いているかに着目するトレンドインサイト(たとえば、エコ活動に関心を寄せる人が増えている。家庭回帰の現象がある、などという気づき)。
3.製品を実現するためのテクノロジーとリソースがあるかどうかを検証するシステムインサイト(たとえば、絞って小さくすることのできるペットボトルをつくる技術があるかどうか、という意識)。
 など、それぞれが揃うことでイノベーションは創出されるのです。
大学生の社会科見学
「コカ・コーラ社の“最先端”リサーチの現場に触れてみた」

「バニッサさん、インサイトを見つけたなら、あとはどのような段階を踏んで製品を具体化していくのでしょうか?」(草野)
 DIGするのが大事なんです! DIGは日本コカ・コーラ社の調査活動とマーケティング戦略の基本です」(バニッサ)
 DIGって・・・・・・英語が意味する通り“掘り下げていく”ということでしょうか?」(草野)
 「そう! DIG=掘る。DDiscover(インサイトやビジネスの機会を知る)
IIdeate/Innovate(商品化に向けたソリューションを考える)GGo to market(市場に出る)ということです」(バニッサ)

  
 うーん。コカ・コーラ社はきっと、DIGというプロセスを踏んで、試行錯誤しながら、市場、社会全体を変革させるイノベーションを次々と生み出してきたのでしょう。さすが、マーケティングのトップランナーです。
 それでは、この「DIG」がどのように製品開発に活用されたのか、20123月に発売された「太陽のマテ茶」の事例をひも解いてみましょう!