全長7メートルのスゴイ車!
「コカ・コーラ」仕様の「動く別荘」へ、ようこそ

「コカ・コーラ」の自動販売機を模した冷蔵庫
(写真協力:カール・ハー



 次に、車内を見てみましょう。ベロア張りの調度品や毛足の長いカーペットは「コカ・コーラ」を象徴する赤色で統一され、1970年代の流行を反映したデザインとなっています。キャビンスペースの主役は、何といっても「コカ・コーラ」の自動販売機を模した冷蔵庫でしょう。バスルームには「コカ・コーラ」のタオルが置かれ、いたるところに「コカ・コーラ」や「GadAbout」デザインのバッジやバナーが飾られています。そして後部座席エリアのテーブルに埋め込まれたチェス盤は、赤いマスに「コカ・コーラ」のロゴが、そして、黒いマスには高速道路の交通標識があしらわれた遊び心あふれるデザインとなっています。
全長7メートルのスゴイ車!
「コカ・コーラ」仕様の「動く別荘」へ、ようこそ

車内のテーブルに埋め込まれたチェス盤
(写真協力:ビル・ブライアント



 このほか「GadAbout」には、エアコン、セントラルヒーティング、電子レンジ、ガスレンジ、カラーテレビ、掃除機、温水・冷水の蛇口、AM・FMステレオ、カセットプレイヤー、6000ワットの発電機といった、GMC製モーターホームの標準設備がすべて備わっています。1977年の夏から年末にかけて実施された抽選会の資料には、小売価格を4万ドル(現在の貨幣価値で約15万6000ドル=日本円で1,872万円相当)とする記載が見られます。


40年を経て、いまなお現役

GMCは1978年までに1万3000台近くのモーターホームを製造しています。GMC製モーターホームの愛好会に所属し、その歴史に詳しいビル・ブライアントは、数千台がいまでも現役で走っていると考えています。多くのオーナーがパワートレインやサスペンション、電気系統を新しいものに入れ替え、40年近く前につくられた車両を走行可能な状態に保っているのだそうです。
全長7メートルのスゴイ車!
「コカ・コーラ」仕様の「動く別荘」へ、ようこそ

1977年に実施された抽選会の資料



 オレゴン州立大学でラクロス部の首席コーチを務める34歳のチャド・ステリングにとって、「GadAbout」が初めて所有するモーターホームです。彼は、テレビ番組や映画でGMCのモーターホームを見かけたことがきっかけで、モーターホームに興味を抱くようになったと言います。

ステリングの「GadAbout」が活躍するのは、オレゴン州立大学のフットボールチーム「ビーバーズ」の応援など、友人たちとイベントを楽しむときです。「試合によっては、100マイル移動することもありますよ」と彼は言います。

彼は最近、映画『俺たちニュースキャスター 史上最低!? の視聴率バトルinニューヨーク』(Anchorman 2: The Legend Continues)を観に行くために、数人の友人を誘って「GadAbout」に乗りこみました。映画の中に、GMCのモーターホームが登場すると聞いたからです。

「『GadAbout』から降りると、たちまち写真を撮る人々に取り囲まれて、最高の気分でしたよ」とステリングは言います。彼は「コカ・コーラ」の歴史に名を刻む「動く別荘」を、大切に修復しながら乗り続けるつもりです。