文=ジェイミー・ウィリアムズ

 

■グローバル企業の経営陣の人脈の築き方

グローバル化が進み、魅力のある仕事には世界中から応募者が殺到する現代。充実したキャリアを形成するうえで、若手の社会人がプロフェッショナルな人脈づくりの術を身につけることは、かつてないほど重要になっています。そこで今回は、ザ コカ・コーラ カンパニー(米国本社)の経営幹部数名から豊かな人脈を築くためのアドバイスを聞き、それを基に6つの“ヒント”を導き出してみました。

動画:人脈づくりのアドバイス(英語のみ)

 

ヒントその1:何よりも自分の誠意を伝える

人脈づくりにはある程度の戦略も必要ですが、交わした握手の数や交換した名刺の数、履歴書を送った企業の数を競うゲームのように考えるのは、大きな間違い。人脈づくりとは人間同士の関係を築くことですから、相手と接するあらゆる場面において、自分の本来の良さが伝わるように心がけましょう。相手の企業や募集中のポジションについてすでに調べた情報を共有し、その上で、「あなたから学びたいことがある」という気持ちを真摯に伝え、自分の持っているスキルや背景を分かりやすく話すことができれば、その出会いの価値はぐっと高まるはずです。

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ヒントその2:あらゆるつながりを活用しよう

人脈を豊かなものにするためには、周囲を改めて見渡してみることも大切です。仕事関係の知り合いにとどまらず、近所の知り合い、友人の両親、両親の友人など、意外な人物が新たな関係を取り持ってくれる可能性があります。すでに知っている人との会話から、彼らがその背景に持っている人脈を知ることも有用です。それが良い関係づくりにつながりそうだったら、メールや対面で正式に紹介をお願いしましょう。

 

ヒントその3:相手に関する予習は必須

狙っているポジションや働きたいと考えている特定の業界があるならば、事前の調査が不可欠です。そして、運よく採用担当者に会えたときに、組織や仕事のことを何でも説明してもらおうとしてはいけません。忙しい相手にとって、それは負担でしかないからです。「このポジションについて詳しく教えていただけますか?」と訊く応募者と、「このポジションは、今後5年間で製品Xの市場シェアを拡大するうえでどのような役割を果たしますか?」と訊く応募者では、理解度の差は歴然としていますよね。きちんと下調べをしてきたことが相手に伝われば、実のある会話につながり、その後のやり取りでも格段に良い印象を残すことができます。

 

ヒントその4:必死の自己アピールは厳禁

会いたかった人物に実際に会うことができた際には、自己アピールに終始せず、相手に会話の主導権を渡すのが賢明です。下調べの中で出てきた疑問点に対して、相手がしっかりと回答してくれたら、面談がうまくいった証拠。会話が自然にまとまったところで、まずは、時間を取ってくれたことに対するお礼を述べます。そして、自分の意思や適性を印象付ける手短かな言葉とともに、近いうちにフォローアップをする意志を伝えましょう。

 

ヒントその5:フォローアップでライバルに差をつけよう

第1印象が大事とはよく言われますが、相手と会った後のフォローアップが、好印象を長続きさせるためには欠かせません。特に採用の担当者は、日々、大勢の応募者と接しますから、全員のことを覚えておくのは不可能です。しかし、フォローアップがきちんとできれば、自分のことを優先的に考えてもらえる確率は格段に高まるでしょう。フォローアップとして有効なのは、数日以内に短いメールまたは手書きの手紙で、会ってくれたことに対する感謝の気持ちを伝えること。希望の仕事や業種に合わせた履歴書を添えれば、たとえ募集中のポジションに採用されなかったとしても、別のポジションに空きが出たときに検討してもらえる可能性もあります。

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ヒントその6:会話力をトレーニングで鍛えるべし

人脈づくりという言葉を聞いただけで、苦手意識を抱いてしまう人は少なくありません。しかし、人脈づくりは特定の筋肉を鍛えるトレーニングのようなもの。練習を重ねるほど相手から良い反応を引き出せるようになりますし、そうすることがだんだん苦痛ではなくなってくるはずです。

ミーティングやイベントはもちろん、エレベーターを待っている間のようなちょっとしたタイミングでも、隣り合った人に挨拶してみるところから始めるのがおすすめです。握手をするときはしっかりと、でも強すぎないように、力加減には気をつけて。自己紹介は、相手の時間も意識して簡潔にする一方、共感されやすそうなちょっとしたエピソードを用意しておくと好印象につながります。また、相手に質問されたときには、答えに少しだけパーソナルな情報を混ぜるのがミソです(たとえば、着ている服を褒められたら、お礼を言うだけでなく、手に入れたお店の話を付け加えてみるとか)。

[日本版編集部より]
以上、人脈づくりの6つのヒント、いかがでしたか? グローバル企業における人脈づくりというと、戦略的で高度なアドバイスを想像された方もいるかもしれませんが、まず大切なのは、周囲の人々との誠実な関係性を積み重ねていくことだと言えそうです。これらのアドバイスが、人脈づくりを始めるうえで有用な指針となり、さらにはみなさんの強み、関心、目標に合った素晴らしいキャリアの形成に役立っていくことを願っています。