「サスティナビリティーアンバサダー」としての決意

 
──企業が環境への配慮を一段と深めるようになっています。
 
岡田 世の中の経済のあり方が変わってきています。今までのように企業が利益を追求するだけでは地球が壊れてしまうことを誰もがわかっているからでしょう。だから、消費者の姿も変わりました。今、同じ製品を売っている会社があるとして、一方の会社は社員が幸せに働いて環境に配慮していて、もう一方の会社は社員が不幸そうで環境に配慮していないのだとしたら、どの人も前者の会社の製品を選ぶはずです。
 
 国も社会も、人の絆も弱まる中で、民間企業が世の中の諸活動の担い手として重要な立ち位置を占めるようになっています。企業が個人と結びつけば、社会は大きく動いていくでしょうし、企業と個人の力は、政治的につくられた国境を超えることもできます。環境どころか世界を変える可能性がある。
Takeshi Okada’s Sustainability Vision
岡田武史が語る「企業の未来、地球の未来」
7月31日、「ピークシフト自販機」設置6万台突破記念式典でテープカットを行う
日本コカ・コーラティム・ブレッド社長(右)、
岡田武史さん(中)、コカ・コーライーストジャパンカリン・ドラガン社長(左)


──
コカ・コーラ社
のサスティナビリティーアンバサダーに就任しました。どのようなことを行いたいですか。
岡田 コカ・コーラ社は、単にいい製品を送り出すだけではなく、持続可能な社会をつくるために、教育支援、そして、コミュニティーや環境のためにさまざまな取り組みを行う企業です。たとえば、「ピークシフト自販機」という日中の電気使用量を最大95%も節電できる自動販売機も開発していて、全国に6万台以上も設置しています。そういうコカ・コーラ社の姿勢に共鳴し、サスティナビリティーアンバサダー就任することになったわけです。
 そのような中で、私の役割は、いろいろな人と企業、そして経済活動を結びつけ、社会にポジティブな流れを生み出すことだと思っています。コカ・コーラ社ともそのような活動をご一緒できたら、と思います。企業は社会の重要な担い手です。コカ・コーラのようなグローバルネットワークを持った飲料のトップ企業にこそ、世の中を変えてほしい。そして私もその役に立てたら、と願っています。

*)1.「自然返還事業」と2.「環境教育事業」の二つを軸に、人類の未来を左右する環境問題の解決に努めるNPO法人。塾長は脚本家の倉本聰。1は、富良野プリンスホテルゴルフコースが閉鎖するのに伴い、そのゴルフ場跡地を植樹により元の森に再生しようとする活動。2は、森林再生の場を中心として、『地球』・『五感』をキーワードにした心に響く体感的なプログラムを子どもから大人まで、日本から世界まで広く届け、より多くの方々に地球環境と私たち人類の生き方を見つめ直してもらうべく環境教育活動である。
Takeshi Okada’s Sustainability Vision
岡田武史が語る「企業の未来、地球の未来」

 
<プロフィール>
おかだ・たけし/1956年大阪市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。高校時代からユース選手に選ばれ、早大、古河電工(現ジェフユナイテッド市原・千葉)で選手として活躍。選手引退後、サッカー指導者として、日本代表監督(1997-98年、2008-10年)、横浜・F・マリノス、コンサドーレ札幌などJリーグチーム、中国のプロサッカーチーム杭州緑城足球倶楽部で監督として指揮を取る。JFA(日本サッカー協会)理事も務める。NPOや環境保護にも熱心で、今年8月からコカ・コーラ社のサスティナビリティーアンバサダーに就任。