■落合陽一さん「アプリでのワクワクするような遊び方」を語る

東京大学大学院学際情報学府を歴代初の早期修了し、5月からは筑波大学で助教を務め、メディアアーティストとしても活動する落合陽一さん。その研究や作品の先進性は高く評価され、「現代の魔法使い」と称されています。
使える! 役立つ!
あの人の“ハッピー”スマホ活用術
落合陽一さん

そんな“若きテクノロジーのスペシャリスト”といえる落合さんが、今までに一番びっくりしたアプリは?

「『してるん』と『Cycloramic』ですね。『してるん』はSo-netソニーの行動認識技術を活用してつくったアプリです。これを起動しておくと、スマホのモーションセンサーで僕の行動を常に認識して、登録したTwitterアカウントで『今、何をしているのか』を発信してくれるんです。『電車に乗ってるん』とか『クルマを運転してるん』とかつぶやくんですよ。この発想には驚きました」

一方の『Cycloramic』は、iPhone向けの海外アプリ。基本的には360度のパノラマ撮影をスマホが自動的に行ってくれるアプリですが、撮影中のスマホの自動回転している姿は驚きの一言で、Appleの共同ファウンダーであるスティーブ・ウォズニアックもお気に入りのひとつと語っています。

使い方は、まずiPhoneを水平なテーブルのうえにそっと立てます。そして撮影スイッチを押すと、アプリがiPhoneのバイブレーターを振動させ、なんと、その振動で回転しながら撮影を行うのです。偏心した振動モーターによってiPhone自体が回転するアプリです。

「スマホでパノラマ写真をどうやって撮影するのかって考えたときに、バイブの振動を利用するなんて発想がぶっ飛んでいます(笑)。メディアアートとしても面白い。ただ、iPhone5じゃないとまっすぐに立てられないから、iPhone6では使えないところが残念。しかし、発想は本当にすごいと思いました」

自身も開発者である落合さんですが、つくってみたいアプリは?

「健康系のアプリにとても興味があって、糖尿病の克服サポートみたいなものはつくってみたい。たとえば、AppleWatchみたいなウェアラブルの腕時計とスマホで連携して、生活のデータを採る。それをアプリが分析して、『こういう風に生活を改善したら血糖値が下がりますよ』とアドバイスしてくれるものとか良いですよね。

今までは専用の健康機器があったけど、これからウェアラブルの端末がどんどん普及したら、僕たちの生活に必要なデバイスはスマホ1台で十分だよねって時代が来ると思うんです。電話がSkypeになり、本や漫画がKindleに代替されたように」
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落合さんはiPadのヘヴィユーザー。アイデアをスケッチすることも多い

落合さん自身、こういうアプリを積極的に活用しています。研究のアイデアも紙のノートではなく、iPadの『Paper』というお絵かきアプリにメモすることが多いとか。日々の生活でも仕事でも、スマホやタブレット端末をフル活用しているのです。

「自宅のパソコンの電源を入れっぱなしにして、『iTeleport』というアプリで連携できるようにしているくらいです。もう自宅のPCはサーバーの代わりですね。本当、iPhoneやiPadを使い倒して暮らしていますよ(笑)。こうやって、未来が形になる様を見届けていくのも研究しながら生きていく醍醐味だと思っています」

<プロフィール>
おちあい・よういち/1987年生。東京大学大学院学際情報学府を歴代初の早期修了(博士(学際情報学))。コンピュータの未来を芸術と研究の両面から追求するのがライフワーク。日本の巷では「現代の魔法使い」と呼ばれる。経産省よりスーパークリエータ,2014年には総務省主導の「異能vation」にも選ばれた.5月より筑波大学助教、落合陽一研究室主宰。