持続可能な社会を実現するために、私たちには一体何ができるでしょうか?
環境省では、世界的なトピックとなっている「海洋プラスチックごみ」問題に向き合うべく、個人、企業、団体、行政などを巻き込んだ「プラスチック・スマート」というキャンペーンを推進しています。今年1月には、参加団体のコミュニケーションをより活性化させ、知見を共有する場として「プラスチック・スマート」フォーラムの発足を発表。日本コカ・コーラが飲料業界で唯一、その発足団体として選出されました。

文=『Coca-Cola Journey』編集部

 

■海洋プラスチックごみ問題解決のための取り組み「プラスチック・スマート」とは?

プラスチックは私たちの生活に欠かすことのできない便利な素材です。その一方で、きちんと廃棄処理・リサイクルされないプラスチックが海に流れ込み、環境に悪影響を与えるという問題も起きています。

この海洋プラスチックごみ問題を一刻も早く解決するために、環境省では、「プラスチックとの賢い付き合い方」を実践する取り組みを応援し、広げていく、「プラスチック・スマート」というキャンペーンを昨年10月に開始しました。本キャンペーンは、リサイクル活動や地域清掃、プラスチックの使用削減や、環境負荷の低い素材の導入など、さまざまな企業や団体の取り組みや事例を募り、世界中に広く発信していく取り組みで、海洋プラスチックごみ問題解決へのムーブメントを加速することを狙っています。キャンペーン立ち上げから約2ヵ月で、100団体から151件の取り組みが登録されました(*2018年12月26日時点)
なお、日本コカ・コーラの環境に対する取り組みからは、「廃棄物ゼロ社会(World Without Waste)」実現の一環として2030年までに販売した量と同等量のPETボトルや缶を回収しよう、という「容器の2030年ビジョン」が紹介されています。

このキャンペーンをさらに強化するため、2019年1月18日、新たに「プラスチック・スマート」フォーラムが発足することが発表されました。団体同士の連携を深め、対話と交流を促進することを目的にしたもので、今後は、優れた取り組みを行なった団体の表彰や、研究成果の発表・共有のための場づくり、G20の機会などに国際シンポジウムを開催するなど、さまざまな活動を実施していく予定です。

そのフォーラムの発足団体に、日本コカ・コーラが清涼飲料メーカーとしては唯一、環境省より選出されました。

1月23日に開催されたフォーラム発足式では、原田義昭環境大臣も出席し、冒頭のあいさつで問題解決への意欲を表明しました。また、日本コカ・コーラ 社長室長 兼 広報・パブリックアフェアーズ本部 副社長の北島 伸一郎は、スピーチで次のように述べています。

「日本のコカ・コーラシステム(*1)は、2018年1月、『容器の2030年ビジョン』という目標を掲げました。これは、2030年までに、販売した量と同等量のPETボトルや缶を回収しよう、というもの。ザ コカ・コーラ カンパニー(米国本社)が掲げた『廃棄物ゼロ社会』というグローバルプランを世界規模で実現させるため、日本国内向けに落とし込んだ取り組みです。回収対象はコカ・コーラ社製品に限らず、他社のPETボトルも含まれます。さらに、リサイクルPET、あるいは植物由来PETの採用も推進しており、2030年までには、日本国内で販売するPETボトル1本あたりのリサイクル素材含有率を平均50%以上とすることを目指しています。現在日本で使用しているほとんどの容器がリサイクル可能ですが、2025年までには100%をリサイクル可能にしていきます」

 

*1 コカ・コーラシステム……日本のコカ・コーラシステムは、原液の供給と、製品の企画開発・マーケティングを担う日本コカ・コーラと、製品の製造・販売を担うボトラー社や関連会社などで構成される。日本コカ・コーラは、ザ コカ・コーラ カンパニー(本社:米国ジョージア州アトランタ)の日本法人。

PETボトルを“ごみ”ではなく“資源”に──環境省主導の「プラスチック・スマート」フォーラムに日本コカ・コーラが参画

日本コカ・コーラ 社長室長兼広報・パブリックアフェアーズ本部副社長
北島伸一郎

 

■問題解決に向けた協力体制の構築を

コカ・コーラシステムが行なってきた取り組みは、社内のものだけに限りません。代表取締役社長のホルヘ・ガルドゥニョ以下多くの社員が集まり、政府や自治体、飲料業界、地域社会と協同した啓蒙活動や、海岸美化活動などにも積極的に参画してきました。

廃棄物を出さない循環型社会を実現するためには、さまざまな立場の団体が手を取り合い、業界の垣根を超えて協力していく必要があるのです。そもそも、国境を越えて海岸に流れ着くプラスチックごみは、どこからやってきたものなのかを特定することはほとんど不可能。だからこそ、誰にとっても“自分ごと”であるはずの海洋プラスチックごみ問題の解決に向けて、一つのプラットフォームとなる「プラスチック・スマート」フォーラムは大きな意義を持っているのです。

「しっかりと回収することができれば、PETボトルは“ごみ”ではなく“資源”になります。『容器の2030年ビジョン』を実現するため、コカ・コーラ社が培ってきたマーケティング力やブランド力を駆使して啓発活動に協力し、リサイクルへの知見をもって、国への貢献や、産官学の連携を図りたいと考えています」(北島)