プラスチックごみによる海洋汚染が世界的に問題となっています。日本政府も問題解決に向けて「プラスチック資源循環戦略」の策定に着手しているほか、さまざまな企業が環境に配慮した取り組みを推し進めています。そんな中、2018年初頭、ザ コカ・コーラ カンパニー(米国本社)は「World Without Waste(廃棄物ゼロ社会)」の実現をグローバル目標として掲げました。これは、「2030年までに、世界で販売する製品の販売量に相当する缶・PET容器をすべて回収・リサイクルする」というものです。この野心的な目標を達成するために、日本のコカ・コーラシステム(*1)は2018年1月、「容器の2030年ビジョン」を設定。2019年7月12日には、これを更新し、従来の目標達成を前倒しする新たな環境目標を発表しました。どのようなプロセスでリサイクルを促進するのでしょうか? 環境保護に向けて努力を重ねる日本のコカ・コーラシステムの取り組みをご紹介します。

*1 コカ・コーラシステム……日本のコカ・コーラシステムは、原液の供給と、製品の企画開発・マーケティングを担う日本コカ・コーラと、製品の製造・販売を担うボトラー社や関連会社などで構成される。日本コカ・コーラは、ザ コカ・コーラ カンパニー(本社:米国ジョージア州アトランタ)の日本法人。

文=『Coca-Cola Journey』編集部
イラスト=藤井アキヒト

 

■日本のコカ・コーラシステムが目指す「容器の2030年ビジョン」とは?

世界中でプラスチックごみ問題への喫緊の対応が求められる中、ザ コカ・コーラ カンパニーは、2018年初頭、環境負荷の軽減のため、「World Without Waste(廃棄物ゼロ社会)」の実現をグローバル目標として掲げました。これを受け日本のコカ・コーラシステムでは、40年にわたる容器軽量化による省資源への取り組みや、容器の回収・リサイクルへの取組み等を通じて得た知見にもとづいて、「容器の2030年ビジョン」を設定しました。これは、「設計」「回収」「パートナー」という3つの柱によって成ります。

持続可能な地球環境のために掲げる「容器の2030年ビジョン」とは?

 

「設計」リサイクルPETを採用し、PETボトルの含有率として平均50%以上を目指す
使用済みPETボトルから、もう一度PETボトルに生まれ変わらせる「ボトルtoボトル」を推進し、2022年までにリサイクルPET樹脂の使用率50%以上を達成します(2018年度実績=約17%)。2030年には「ボトルtoボトル」の割合を90%まで高めます。また、2025年までに、PETボトル、ビン、缶など、日本国内で販売するすべての製品の容器をリサイクル可能にします。PETボトルでは、同年までにすべての製品のPETボトルにサスティナブル素材(リサイクルPET樹脂または植物由来PET樹脂)を使用し、2030年までには、サスティナブル素材の割合を100%とすることで、新たな化石燃料を使用しない容器の完全導入を目指します。さらに、2030年までに、製品1本あたりのPET素材の使用量を35%削減(2004年比)します。

持続可能な地球環境のために掲げる「容器の2030年ビジョン」とは?

 

「回収」販売した自社製品と同等量の容器を回収&リサイクル
2030年までに、日本国内で販売した自社製品と同等量のPETボトルを回収します。また、消費者に向けて、「ラベルをはがし、キャップを取ったら “ごみ”ではなく “資源”になる」という正しいリサイクル知識を広める啓発活動にも力を入れます。

「パートナー」他企業や他団体とともに美化活動や啓発活動に積極的に参画
日本国内のPETボトルと缶の回収・リサイクル率はすでに極めて高い水準にありますが、その更なる向上に貢献するべく、日本のコカ・コーラシステムは、行政や自治体、飲料業界、地域社会とも協働していきます。すでに、全国清涼飲料連合会でも積極的に議論に参加しているほか、環境省が推進する「プラスチックスマート」にもフォーラムの発足団体として選出されています。

持続可能な地球環境のために掲げる「容器の2030年ビジョン」とは?

「ラベルをはがし、キャップを取ったら、“ごみ”ではなく “資源”になる」
日々の生活の中で実践できるリサイクル活動です

 

■これまでも、これからも、地球のためにできることを。

日本のコカ・コーラシステムは、これまでも環境に配慮した容器の開発や、回収・リサイクル活動に取り組んできました。これからも、お客様のニーズに沿った飲料を届ける企業として、「容器の2030年ビジョン」という野心的な目標の実現に向けてますます精力的に活動していきます。

持続可能な地球環境のためには、そういった企業の活動だけでなく、飲料を楽しむ一人ひとりが環境負荷を軽減しようとする意識を持つことが欠かせません。手軽に実践できるのは、飲料を飲み終わったら、PETボトルのラベルとキャップを剥がし、分別することです。小さな積み重ねが、明るい未来を作り出します。

次回は、リサイクル活動が推進される背景にどのようなごみの問題があるのか、ということについて詳しく解説します。