前回ご紹介した「容器の2030年ビジョン」は、日本のコカ・コーラシステム(*1)が掲げる、持続可能な地球環境の実現のための活動目標です。我々だけでなく、世界中の政府機関や企業がこういった目標を掲げ、活動している背景には、世界が抱えるごみの問題があります。具体的にどれくらいのごみが、環境を脅かしているのか、まずは世界のプラスチックごみの状況、そして日本のプラスチックごみの状況を数字とイラストで解説します。

*1 コカ・コーラシステム……日本のコカ・コーラシステムは、原液の供給と、製品の企画開発・マーケティングを担う日本コカ・コーラと、製品の製造・販売を担うボトラー社や関連会社などで構成される。日本コカ・コーラは、ザ コカ・コーラ カンパニー(本社:米国ジョージア州アトランタ)の日本法人。

文=『Coca-Cola Journey』編集部
イラスト=藤井アキヒト

 

■世界のプラスチックごみの現状を知ることから始める

1950年から2015年に生産された83億トンのプラスチックのうち、リサイクルされたのはわずか20億トンのみで、63億トン(約76%)がリサイクルされず、ごみとなりました。(*2)

今、私たちの目の前にはどんな問題があるのか「容器の2030年ビジョン」の背景を探る

そして、毎年800万トンに及ぶプラスチックごみが世界の海洋に流出しています。(*3)

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このまま行くと、2050年までに海のプラスチックの量は魚の量を超える(重量ベース)と試算されています。(*3)

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一人あたりのプラスチックごみの発生量では、日本は世界2位、第1位はアメリカ、3位はヨーロッパ。ちなみに、発生量の総量は中国が1位(2015年)となっています。(*4)

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*2 Coca-Cola world without waste Fact Book, P7/Geyer, Jambeck, Law, 2017
*3 Coca-Cola world without waste Fact Book, P7/World Economic Forum
*4 Coca-Cola world without waste Fact Book, P5/UNEP, SINGLE-USE PLACTICS, 2018

 

■PETボトルリサイクル先進国日本の、これからの課題とは?

そんな中、日本はPETボトルのリサイクル率で高い数字を誇っています。(*5)PETボトルリサイクル推進協議会の発表によると、2017年度のPETボトルのリサイクル率は、米国が20.9%、欧州が41.8%に比べ、日本は84.8%。2008年度から見ても、高い水準を維持していることがわかります。

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日本におけるPETボトルリサイクル率の推移

 

しかし、日本のPETボトルのリサイクルのうち、約60%のみが国内での再資源化で、残りの約40%は海外で再資源化されています(2017)。この約40%の海外再資源分の最大の輸出先だった中国が、2018年1月より「使用済みPETボトル輸入全面禁止」に。国内でのリサイクル循環をますます促進する必要が生じています。(*5)

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このような世界的なプラスチックごみの問題を背景に、日本においても対策が必要となっており、政府やさまざまな企業、団体が活動し、この問題と取り組んでいます。その一員として、日本のコカ・コーラシステムは「設計:環境に優しいリサイクルPETを採用」「回収:販売した自社製品と同等量の容器を回収・リサイクル」「パートナー:他企業や他団体とともに清掃活動や啓発活動に積極的に参画」の3つの目標を掲げて、「廃棄物ゼロ社会」の実現に向けた活動を続けていきます。

*5 Coca-Cola world without waste Fact Book, P5-6/PETボトルリサイクル推進協議会

 

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