コカ・コーラ社初のダイエット飲料「TaB」の開発に携わった女性研究者の一人(1963年)

近年、その重要性が注目されるようになった“サスティナビリティー(持続可能性)”という概念。しかし、ザ コカ・コーラ カンパニー(米国本社)では、100年以上前からサスティナビリティーをビジネスの成長に欠かせない要素と考え、その信念を行動に移してきました。同社の活動は水資源保護、女性支援、コミュニティー支援、持続可能な容器開発、気候変動対策、人権と職場の権利保護、持続可能な農業の推進など、多岐に渡っています。

今回は、コカ・コーラ社のサスティナビリティーの歴史において重要な、10の出来事をご紹介します。

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文=エイミー・キャシュダン

 

(1)1917年:赤十字社との提携をスタート

ザ コカ・コーラ カンパニー赤十字社(*1)は、第一次世界大戦中の1917年に提携を開始。このパートナーシップは、101年目を迎えた現在まで、途絶えることなく続いています。コカ・コーラシステム(*2)は災害時に支援物資を提供したり、募金運動を行ったりと、赤十字社と相互に協力しながら人道支援に取り組んできました。

*1 赤十字社アンリー・デュナン(第1回ノーベル平和賞受賞者)が提唱した「人の命を尊重し、苦しみの中にいる者は、敵味方の区別なく救う」ことを目的とし、世界191の国と地域に広がる赤十字社赤新月社のネットワークを生かして活動する組織。
*2 コカ・コーラシステムザ コカ・コーラ カンパニーボトラー社や関連会社などで構成される。

持続可能な環境と社会のために。 コカ・コーラ社の「サスティナビリティー活動100年史」

ボトラー社赤十字社への募金を呼び掛ける1926年のポスター

 

(2)1935年:米国初の女性取締役誕生

コカ・コーラ社は、持続可能な社会の実現のためには、女性の活躍と経営参画が欠かせない要素であると考えています。1935年にザ コカ・コーラ カンパニー取締役に就任したレティ・ペイト・ホワイトヘッド・エヴァンズは、コカ・コーラ社だけでなく、米国の主要企業の中でも、取締役会に名を連ねる初の女性となりました。

 

(3)1963年:初のダイエット飲料「TaB」発売

ダイエット飲料は今でこそ巨大な市場となっていますが、1963年に発売された「TaB」は、その先駆けともいえる画期的な製品でした。カロリーを管理したいと望む消費者をターゲットにしたこの製品(名称のもととなった“keep tab”という表現には、“記録をつける、管理する”という意味があります)の開発には、当時としては珍しく、複数の女性研究者が重要な役割を果たしています。

 

(4)1966年:エネルギー飲料を通じた栄養改善プロジェクト発足

1966年に始動した「The Nutrition Project」では、科学者や食品技術者からなる国際的なプロジェクトチームを結成。中南米を中心に、たんぱく質を十分に摂取できていない低所得国の人々の栄養状態の改善と、たんぱく質をバランスよく含むおいしい清涼飲料の開発に取り組みました。このプロジェクトから生まれたエネルギー飲料「Saci」、「Sanson」、「Taí」には、現地で生産される大豆やホエー(チーズの副産物)が活用されました。

持続可能な環境と社会のために。 コカ・コーラ社の「サスティナビリティー活動100年史」

チョコレート味のエネルギー飲料「Saci」

 

(5)1984年:コカ・コーラ基金設立

コカ・コーラ基金は、女性支援、水資源保護、福祉という3つの分野を中心とする、コカ・コーラシステムのサスティナビリティー関連活動の資金源となっています。ザ コカ・コーラ カンパニーでは毎年、前年度の営業利益の1%相当をコカ・コーラ基金に提供することになっており、サスティナビリティー活動を継続するためのサイクルが築かれているのです。

持続可能な環境と社会のために。 コカ・コーラ社の「サスティナビリティー活動100年史」

コカ・コーラ基金の設立を知らせるポスター

 

(6)2001年:コカ・コーラ アフリカ基金設立

コカ・コーラ アフリカ基金は、アフリカにおける安全な飲料水の提供、コミュニティー支援、HIV/エイズの予防と治療など、数多くのプロジェクトを支援しています。

 

(7)2007年:淡水資源保護に向けたWWFとの提携

ザ コカ・コーラ カンパニーは、世界自然保護基金(WWF)と提携し、淡水資源の保護に向けた課題解決に取り組んでいます。この提携関係の約款には、1)世界的に重要な7つの水源地の保全、2)企業活動における水使用のさらなる効率化、3)企業活動における二酸化炭素排出量の削減、4)持続可能な農業の推進、5)水資源の保全に向けた世界的な取り組みの主導、という5つの分野に注力して取り組むことが定められています。

 

(8)2009年:「プラントボトル」の導入

完全にリサイクル可能な植物由来の原料を最大30%使用した容器、「プラントボトル(Plant Bottle)TM」を導入しました。2015年には世界で初めて、原料が100%植物由来のPETボトルのプロトタイプを発表するなど、持続可能な容器の開発で世界をリードしています。

 

(9)2010年:「5by20」始動

女性の活躍支援プロジェクト「5by20(ファイブ バイ トゥウェンティ)」の目標は、2020 年までに世界で 500 万人の女性起業家を支援すること。世界各地で女性に向けた、ビジネススキルの習得プログラムの開催、金融サービスへのアクセス提供、人脈づくりの支援が行われています。

持続可能な環境と社会のために。 コカ・コーラ社の「サスティナビリティー活動100年史」

 

(10)2013年:「EKOCENTER」開設

「EKOCENTER」は、水道・電力といった社会インフラの整備が進んでいない地域を対象に、コカ・コーラ社の支援により設計・開発されたモジュール式の小型店舗です。地元の女性起業家の運営の下で、安全な飲料水、無線通信、電力といったコミュニティーの発展に欠かせない製品やサービスを販売しています。前項の「5by20」の活動と連携しつつ、2016年には100店目の「EKOCENTER」が開業。現在も世界各地で拡大を続けています。

持続可能な環境と社会のために。 コカ・コーラ社の「サスティナビリティー活動100年史」

モジュール式の小型店舗「EKOCENTER」

 

サスティナビリティーを巡る取り組みは、「目標を達成したら終わり」というものではありません。「継続する」ということが、何よりも大切なのです。ザ コカ・コーラ カンパニーでは、これまでに築いてきた成果をもとに新たな目標を策定し、真に持続可能な環境と社会の実現に向けて、今後も活動を加速していきます。