ザ コカ・コーラ カンパニー(米国本社)は、
サスティナビリティー(持続可能性)こそが
ビジネスを成長させるための必須条件であると考えています。
そのため、これまでにも、サスティナブルな地球環境や地域社会の実現に向けて
水資源保護や女性の社会的支援など、さまざまな取り組みを進めてきました。
このほど、地球環境に関する取り組みを大きく前進させるべく、
容器の回収とリサイクルに関する新たなグローバルプランを発表しました。
その発表の中身と、これまでの活動についてご紹介します。

文=ジェイ・モイエ『Coca-Cola Journey』グローバル版)

 

■「廃棄物ゼロ社会」ビジョンの実現

ザ コカ・コーラ カンパニーは2018年1月19日(現地時間)、「2030年までに、世界で販売する製品に使用されている容器(ボトルおよび缶)を100%回収し、すべてリサイクルする」という、清涼飲料業界でも初となるグローバル目標を発表しました。

そして、この達成に向け、全世界で総力を挙げて、ボトルと缶のデザインや製造方法、リサイクルと再利用の方法など、容器のライフサイクル全体をあらためて見直していくことを宣言したのです。

ジェームズ・クインシー社長兼最高経営責任者(CEO)は、この目標を掲げた真意を次のように述べています。
「いまや、世界中の消費者が地球環境のことを意識する時代です。消費者は、当社のような企業がリーダーとなって、ゴミのない社会を実現することを望み、期待しています。私たちはその期待を背負い、『廃棄物ゼロ社会』というビジョンを掲げました。グローバルに事業展開する清涼飲料企業として、世界的な容器問題を過去のものとすべく、容器回収とリサイクルに資金と人的資源を投入し、地球環境を守る努力をしていきます」

(※クインシーCEOの論説『Why a World Without Waste is Possible(廃棄物ゼロ社会の実現が可能な理由)』はグローバルサイトでご覧いただけます<英語のみ>)

ザ コカ・コーラ カンパニーは、ビジネスの拡大ばかりに目を向けるのではなく、“正しいやり方”を追求することで、誠実に成長していくことを目指しています。「廃棄物ゼロ社会」の実現に向けた取り組みは、コカ・コーラ流の“正しいやり方”の一つでもあるのです。

さらに、クインシーCEOは、具体的な方策として、100%リサイクル可能な容器の開発とPETボトルに使用する樹脂の削減に、これまで以上に重点的に取り組むことを発表しました。

●「廃棄物ゼロ社会」のプレゼンテーション動画

ザ コカ・コーラ カンパニーは、これまでにもさまざまな形で環境問題に取り組んできました。たとえば2016年には、自社の飲料製造に使用する水の約115%に相当する量の水を、当初の目標より5年早く自然環境と地域社会に還元できるようになったことを発表しました。これは、「フォーチュン500(*1)」と呼ばれる世界トップ企業の中でも初めての快挙です。

また、ザ コカ・コーラ カンパニーは2009年に、完全にリサイクル可能な植物由来の原料を最大30%使用した容器「プラントボトル(PlantBottle)TM」を導入しました。

クインシーCEOは、「これで終わりにするつもりはありません」と述べています。

「リサイクル率を向上させるために、当社のグローバルなマーケティング力を活かし、容器回収・リサイクルに対する意識が社会に根付くよう、啓発活動に注力いたします。また、地域社会、NGO、同業他社、消費者とも引き続き協力し合い、地域のリサイクルシステムの改善と、真の循環型経済の実現に向けた取り組みを進めていきます。目指しているのは、誰でも簡単に参加できるリサイクルシステムの構築です」

廃棄物ゼロを目指して。 2030年に向けた、ザ コカ・コーラ カンパニーの新たな容器ビジョン

南アフリカ・ポートエリザベス郊外にあるカニバル・リサイクリングの施設でリサイクルのためにPET樹
脂を分別する作業者。同社では毎月平均80トンのPET樹脂を回収している

 

■国ごとに独自の施策も継続中

世界各国では、独自の取り組みも進めています。2002年、メキシコにあるボトラー社(*2)は、国内の樹脂産業や他産業のリーダー企業らと共同で、リサイクル文化を振興する非営利団体組織Ecology and Corporate Commitment(ECOCE)を設立し、食品用PET樹脂(PETボトルの原料となる樹脂のこと)のリサイクルを行う二つの施設に資金を提供しました。

この投資は回収されつつあり、成果は数字にも現れています。2016年には、メキシコは国内で生産されるPET樹脂のリサイクル率57%を達成し(2002年時点では9%でした)、PET樹脂のリサイクルにおいて世界をリードする国になりました。

廃棄物ゼロを目指して。 2030年に向けた、ザ コカ・コーラ カンパニーの新たな容器ビジョン

メキシコシティー郊外にあるリサイクル施設「PetStar」でPET樹脂を分別する作業者。
コカ・コーラ メキシコと地域の7社のボトラー社が資金提供した「PetStar」は、世界最大の食品用PET
樹脂リサイクル工場で、使用済みPETボトルをそのままPETボトルにリサイクルする「ボトルtoボトル」
を導入している

ザ コカ・コーラ カンパニーが掲げている100%の容器回収・リサイクルという目標は、コカ・コーラ社製品の85%の容器が素材として使用している、ガラス/PET樹脂/アルミ製のボトル、缶、キャップを対象にしています。また、この目標では自社製品の容器ばかりを対象とするのではなく、他社製品も含めた容器の回収・リサイクルシステムの構築を目指しています。

「誰が製造した容器であろうと、どの容器にも、最初に使われた形以上の寿命と価値があります。リサイクルできるものはリサイクルするべきです。当社は、世界中のあらゆる人々が、リサイクルの意味を理解し、自発的に取り組んでいただけるような社会の実現に向けて、力を注ぎたいと考えています」(クインシーCEO)

廃棄物ゼロを目指して。 2030年に向けた、ザ コカ・コーラ カンパニーの新たな容器ビジョン

2017年、ハートランド コカ・コーラ ボトリングの社員は、セントルイスのボランティアと共に1万4,480
ポンド(約6,600kg)のゴミを回収・選別した。うち63%がリサイクルへ。
その後、ザ コカ・コーラ カンパニーはソフトウェアメーカーであるフェニックス テクノロジーズと協働
で、樹脂ボトルを新しいボトルに使用するための再生PET樹脂に変換している

「廃棄物ゼロ社会」の実現に向けては、もう一つ、課題があります。それは、すでに廃棄されてしまっている容器をいかに処理していくかということです。

この点についても、ザ コカ・コーラ カンパニーは、世界規模の海洋環境保護団体のオーシャン・コンサーバシー、世界自然保護基金(WWF)、循環型経済を推進するエレン・マッカーサー財団などの既存パートナーと協働しながら、取り組みを継続することを表明しています。同社は1995年から、オーシャン・コンサーバシーによる海洋環境改善のための世界最大のボランティア活動「国際海岸クリーンアップ」の主要スポンサーを務めています。これまでに、この活動に2,000万人を動員し、37万5,000マイル(約60万3,500キロメートル)を超える海岸線から2億2,000万ポンド(約9万9,800トン)のゴミを撤去しました。

以上、1月19日にザ コカ・コーラ カンパニーが発表した、容器の回収とリサイクルに関するグローバルプランの中身をご紹介しました。この発表を受けて、日本コカ・コーラは、日本国内で取り組む独自の目標を発表しました。詳細は、こちらのプレスリリースをご覧ください。

*1 フォーチュン500……米国のフォーチュン誌が年1回発表している、総収入に基づいた全米上位500社のリストのこと。
*2 ボトラー社……製品の製造、販売などを担う会社のこと。それに対し、ザ コカ・コーラ カンパニーは原液の供給と、製品の企画開発やマーケティング活動を行う。